8つのエリアで構成される2023年の「EDIX」
昨年は「教育ITソリューションEXPO」「[学校]施設・サービスEXPO」「STEAM教育EXPO」「保育・幼稚園ICT化EXPO」「人材育成・研修EXPO」の5つの展示会で構成され、それらを束ねる総称が「EDIX(教育総合展)」だった。
本年より、展示会名称は「EDIX(教育総合展)」のひとつに集約され、「学校業務支援エリア」「教材・教育コンテンツエリア」「STEAM教育エリア」「ICT機器エリア」「教育DXエリア(新設)」「人材育成・研修エリア」「学校施設・サービスエリア」「保育・幼児教育エリア」の8つのエリアで構成して開催された。なお、同様の構成で6月14~16日にはインテックス大阪で「EDIX関西」が開催される予定。
企画運営を担当するRX Japanによると、今回の「EDIX東京」には昨年を上回る2万2580人が訪れた(5月15日発表)。本稿では、出展ブースの模様をピックアップして紹介する。
1人1台端末とあわせて活用したい「電子黒板・プロジェクター」
1人1台端末と組み合わせて使用することで、協働的な学びの可能性が広がる電子黒板やプロジェクター。こうしたハードウェアは、導入前に実物に触れ、実際に使ってみることが重要だ。そのため展示会でも注目度が高く、ブースは大勢の教育関係者でにぎわっていた。
さつき
さつきは、今年2月発売の「MIRAI TOUCH for ChromeOS Flex」をメインに展示。学校現場で広く導入されている「ChromeOS」と親和性の高い「ChromeOS Flex」を採用し、煩雑な設定をすることなく「Google Workspace for Education」と連携できる。また、リスクの高いアプリなどを使うことなく、常に最新のバージョンにOS・アプリが自動でアップデートされる。
また、電子黒板から操作できる丸型ディスプレイなども参考出展として紹介していた。
ブースでは教育委員会関係者や現場の教員によるミニセミナーも開催され、にぎわいを見せていた。
サカワ
サカワブースで紹介されていたのは、新製品の「ワイードClick」だ。机間指導をしながら同社のプロジェクター「ワイードプラス」や端末を遠隔で操作可能なタッチパッド内蔵のスマートリモコンで、Bluetoothマウスの感覚で使うことができる。画面への書き込みが可能なほか、画面のスクリーンショットもボタンひとつで撮影できる。発売は2023年度内を予定しているとのこと。
また、黒板に貼るシートタイプのホワイトボード「KisePa(キセパ)」も展示。小さく分割できる点が大きな特徴で、グループワークでも重宝しそうだ。こちらは8枚セットでの販売を予定している(1枚からも購入可能)。
ナイスモバイル
ナイスモバイルは、新製品である黒板一体型の電子黒板「MAXHUB―CHALK―(マックスハブチョーク)」を展示。左右に黒板、中心に86インチの電子黒板が並んだ製品で、凹凸がないため黒板とつながっている感覚で使うことができる。
また、日本の黒板メーカーとコラボした試作品も紹介されていた。
ベンキュージャパン
ベンキュージャパンのブースでは電子黒板に加え、西武学園文理小学校(埼玉県狭山市)における同社の短焦点プロジェクター「EW800ST」の活用事例を紹介。理科の授業で人間の内臓の画像を先生の身体に投影し、いわば「生きている人体模型」として児童に見せているという。人体模型を怖がってしまう子どもも、これなら楽しんで学ぶことができるのではないだろうか。
テクノホライゾン(エルモカンパニー)
「次世代の学校教育」をテーマとしたエルモのブースでは、大型電子黒板「xSync Board(バイシンク ボード)」を展示。同社の製品は物理ボタンで操作できる点が特徴で、ICT機器に苦手意識のある先生も操作しやすいという。