なぜ今、探究学習やアントレプレナーシップ教育が重要視されているのか
──まず、freeeが教育現場を支援する背景について教えてください。
freeeは「スモールビジネスを、世界の主役に。」というミッションを掲げています。その中で、挑戦の裾野を広げる入り口として立ち上げたのが雑誌『起業時代』です。起業家の方々の「挑戦」や「自己成長」を支える活動を続ける中で、そのあり方自体が教育と非常に親和性が高いことに気づきました。
2024年、福岡女子商業高校の先生から「この雑誌の内容を授業にしてほしい」とお問い合わせをいただいたのをきっかけに、現在は大学や高校での起業やアントレプレナーシップ教育の授業を実施しているほか、私が文部科学省から任命を受けた「アントレプレナーシップ推進大使」の立場で、ゲストティーチャーとして学校に伺うこともあります。
──昨今、探究学習やアントレプレナーシップ教育の重要性がより一層増してきています。その理由について、どのように捉えていらっしゃいますか?
これまで重点が置かれていた教科学習は、正解や解き方を教える「ティーチング」が中心でした。それに対して探究学習は、「答えの見つけ方」自体を生徒が模索する学びだと思います。そして、アントレプレナーシップは、社会の課題に気づき、それに対して自分に何ができるかを考えて挑戦していく力だと考えています。「答え」は生徒一人ひとりの中にあるもので、外にあるものではありません。先生が教えるのではなく、自分の中にある答えを見つけてアウトプットしていく。そうした力は将来社会に出ていく際に、とても大切だと確信しています。
探究学習とアントレプレナーシップ教育はつながるものではありますが、少し異なる点もあると思っています。探究学習は「問いを立て、その問いにどうアプローチして答えを見つけるか」という「手法」を体験的に学ぶもの。一方、アントレプレナーシップ教育は、社会を「よりよくしたい」という一人ひとりの思いや気づきにフォーカスし、自分の創造力をビジネスや活動という形でアウトプットし、社会に応えていくための力を学ぶものだと捉えています。探究学習のその先として、自己表現をどう形にするかという「創造」の部分がアントレプレナーシップ、というイメージですね。社会における実践により近いという側面があるかもしれません。

