「アントレプレナーシップ=起業」という思い込み
──freeeが開催した、先生向けの「アントレプレナーシップ教育1dayセミナー」について詳しく教えてください。
立命館宇治高校が主催する高校生向けキャンプに併催する形で、先生向けの1日研修を実施しました。参加してくださったのは、関西から九州まで、約20名の高校の先生や教育委員会の方々です。内容は、アントレプレナーシップの基本的な考え方の講義に加えて、先生ご自身にも「自分の中にある『起業資源』を掛け合わせて起業アイデアを考える」ワークを体験していただくものです。さらに、実際に熱気あふれる生徒たちの活動を見学し、「アントレプレナーシップ教育の現場」を肌で感じていただきました。
──参加された先生方は、どのような悩みや不安を抱えていましたか?
参加してくださったのは、もともと探究学習に力を入れている先生方です。だからこそ多かったのは、「探究とアントレプレナーシップの違いがわからない」「起業に興味がない生徒に向けてやる意味はあるのか」といった戸惑いです。また「自分が起業の経験も正解も持っていないのに、どう教えればいいのか」という不安も感じられました。しかし、研修を通じて「自分が正解を持っている必要はないんだ」「生徒の考えたことを一緒に面白がることが大事なんだ」と納得いただき、前向きに捉えていただけるようになったのが印象的でした。
──起業に関心がない生徒にも、アントレプレナーシップ教育は必要なのでしょうか。
キャンプでは先生方に、「まずは『アントレプレナーシップ=起業』という思い込みを外してください」とお伝えしています。アントレプレナーシップは「起業」する場合だけでなく、「企業」の中で働く場合にも重要なマインドです。私は、自分から積極的に動くタイプではない生徒にこそ、アントレプレナーシップ教育が必要だと考えています。どの生徒も内に熱い想いを秘めており、それぞれの力を発揮できる場面があるはずです。それらを引き出したり見つけ出して、発揮する機会をつくることが、アントレプレナーシップ教育の役割といえます。
私はよくアントレプレナーシップを「起業家“的”開花力」と言い換えて伝えています。これは「起業家のように、自分自身の内なる花を咲かせる力」という意味で、起業を目指す生徒だけでなく、すべての生徒にとって大切な力だと考えています。
