編集部より
登壇者の肩書・所属、紹介されたサービスの内容は開催当時の情報です。
【基調講演】GIGAスクールで実現する未来の教育
イベントでは、全部で5つのセッションが行われた。最初に、日本マイクロソフト 執行役員 パブリックセクター事業本部 文教営業統括本部 統括本部長の中井陽子氏が登壇し、「GIGAスクールで実現する未来の教育」と題して基調講演を行った。
中井氏は「学校での働き方、先生の教え方、子どもたちの学び方の改革の推進と、将来求められるスキル育成を支援するソリューション」として、「Microsoft 365 Education」を紹介。児童生徒が自分の能力を思いきり発揮し、社会で活躍できるスキルとして、6つの「C」で始まる「Future-ready skills」を育てるために、ソフトウェアやクラウドを開発していることを語った。
Microsoft 365 Educationの活用事例は全国で増えており、素晴らしい取り組みの例として中井氏は、富山県高岡市、埼玉県さいたま市、愛媛県松山市、東京都での事例を紹介。「Teams for Education」の課題機能やデジタルノート(「OneNote」)などを活用した授業の実践例のほか、特別支援教室でのICT活用の事例が紹介された。なお、こうした活用事例を紹介するポータルサイト「Kyouzai.jp」がマイクロソフト認定教育イノベーター(MIEE)によって運営されており、2023年6月時点で500以上のコンテンツが掲載されている。
さらに、中井氏は「これからの新しい学びのかたち」として、AIによる音読支援「Reading Progress」の機能や、教育データを利活用した茨城県つくば市、東京都渋谷区における「スクールダッシュボード」の取り組みを解説した。
そのほか、海外での事例として紹介されたのが、マレーシアと台湾の取り組みだ。マレーシアでは、2022年10月にReading Progressを政府の推進プログラムとして採用し、公教育に取り入れている。また「2030年バイリンガル政策」を掲げる台湾では英語教育に注力しており、Microsoftの生成AIサービスや音声認識技術等を使った「Cool English 英語オンライン学習プラットフォーム(CoolE Bot)」を独自に開発し、活用しているという。
最後に、中井氏は「Microsoftでは生成AIやクラウドなどの最新テクノロジーを学べる学習コンテンツ『Microsoft Learn』を無償で提供している。子どもだけでなく大人も学べる内容なので、ぜひ見ていただきたい」と話した。