注目度の高いOpen Dayでは参加者同士の交流も
2024年11月29日、神奈川県川崎市にある洗足学園小学校で、毎年恒例の「Open Day」が開催された。2024年のテーマは「ICTの日常づかい その先にあるもの」。全学年の授業公開のほか、学校施設の案内や参加者向けワークショップ、懇親会などが行われた。
最初に洗足学園小学校校長の田中友樹氏が登壇し、同校の教育目標とともにOpen Dayの趣旨が伝えられた。そして、Open Dayの「もうひとつのテーマ」として「参加者同士のつながり」を挙げ、「ぜひ活発に情報交換をして、ここからつながりが生まれてほしい」と語った。

続いて教頭の赤尾綾子氏が登壇。同校では、社会におけるリーダー人材の礎を6年間で築くため、「チームワーク力」「思考力」「コミュニケーション力」「創造力」の4つの資質を育むことを目標としている。このビジョンを実現するためにICTを活用した学びを進め、その結果、ICTが「日常づかい」になっていったという。

同校では本年度から学年ごとに教員がチームを組み、児童の学びをアップデートする取り組みをスタートした。各学年で目指す児童像を共有し、授業内容の改善につなげている。今回のOpen Dayでも、配布されたパンフレットには学年ごとの目標が記載されており、例えば6年生の目標は「他を認め、協力して一人でつくるよりもさらに良いものをつくりあげられるチームに」となっている。
また、同校のOpen Dayは教員だけでなく、児童も主体となって参加している点が特徴で、本年度はオープニングムービーを6年生が制作した。担当した児童も登壇し「洗足学園が、どのような活動や学習をしているのかを知ってもらうために準備を重ねてきた。ぜひ最後まで見て、洗足のことをもっと知ってもらえたらうれしい」と参加者に伝えた。

4年生が生成AIで問いを立てる、社会の授業
本年度のOpen Dayでは、全学年・全クラスの5限の授業が公開された。国語・算数・理科・社会の4教科に加え、英語・道徳・音楽など教科も多岐にわたり、授業でICTが日常づかいされている様子を見ることができた。
4年生の社会の授業では、単元「日本の人口」を「ICT×探究」として取り組んでいた。人口に関する統計資料を使い、そこから自分で問いを立てたり、小学生も使える生成AIサービスを活用して答えを出したりする内容だ。この学年は生成AIを活用して2年目になる。教室のスクリーンに表示されたプロンプトは、「役割」「目標」「処理手順」「評価」「制約条件」の5つが網羅された本格的なものだが、児童は慣れた様子で生成AIとやり取りしていた。

