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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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イベントレポート(プログラミング教育)

小学校から高校まで幅広く対応! 本物のゲームを使った教材「ぷよぷよプログラミング」

「ぷよぷよプログラミング」オンライン研修会 レポート

 2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化され、2022年度からは高校で必履修科目「情報I」がスタートするなど、教育現場では、さまざまな工夫によってプログラミングが授業に取り入れられている。多くの児童生徒がプログラミングに親しんでいる一方で、苦手と感じる子どもたちも一定数いる。そんな中、セガが開発したプログラミング教材「ぷよぷよプログラミング」は、人気ゲーム「ぷよぷよ」をテーマに、実際に自分たちでゲームをつくって遊ぶことができるため、プログラミング教育の入り口として注目を集めている。さらに、2022年4月には授業ですぐ使うことができる授業マニュアルや配付資料、動画などをまとめた副教材の無料提供もスタートした。本稿では、教員向けに開催された「ぷよぷよプログラミング」のオンライン研修会をレポートし、実際の授業を想定した模擬授業体験や応用例を紹介していく。

子どもたちがイメージしやすい人気ゲームでプログラミング

 「ぷよぷよプログラミング」は、セガの大ヒットゲーム「ぷよぷよ」シリーズのソースコードを使っており、2020年6月から提供が開始された。現在、小学校から高校までの学校や自治体のワークショップなどで活用されている。無料公開されている副教材は、京都精華大学メディア表現学部の教授で、文部科学省在籍時には高校・情報科の新学習指導要領の策定に携わった鹿野利春氏をはじめ、経済産業省や文部科学省、自治体の教育委員会などの協力を得て作成されたものだという。

 「ぷよぷよ」は1991年の発売以降、簡単かつシンプルなゲーム性で、幅広いプレイヤーに支持されている王道のパズルゲームだ。セガは2018年からeスポーツにも参入しており、セガ公式大会のほか国民体育大会(国体)文化プログラム、海外交流戦などで「ぷよぷよeスポーツ」の大会を実施している。

2022年の「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」
2022年の「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」

 また、エデュテイメント事業として高校生のeスポーツ部活を支援する「eスポーツ応援プロジェクト」なども行っている。今回紹介する「ぷよぷよプログラミング」も同社のエデュテイメント事業のひとつだ。

高校のeスポーツ部向けに行っているeスポーツ応援プロジェクト
高校のeスポーツ部向けに行っているeスポーツ応援プロジェクト

 研修会で講師を務めたセガの小室祐生氏は、同社がプログラミング教材「ぷよぷよプログラミング」を開発した理由として、「本物のゲームの完成形をイメージしながら、プログラミングできることが大きい」と話す。「プログラミングは、環境設定から始まり、覚えることが多く、抵抗感のある児童生徒もいる。その点、多くの人に親しまれている『ぷよぷよ』であれば完成形がイメージしやすく、プログラミングの入り口としてはとてもやりやすい」とメリットを伝えた。

研修会の講師を務めた、株式会社セガ ジャパンアジアパブリッシング事業部eスポーツ推進室 小室祐生氏
研修会の講師を務めた、株式会社セガ ジャパンアジアパブリッシング事業部eスポーツ推進室 小室祐生氏

 使う言語はHTMLとJavaScriptで、小学校でメインとなる「Scratch」などのビジュアルプログラミング言語からの次のステップとして使いやすいという。「ぷよぷよプログラミング」は、アシアルが開発したプログラミング学習環境「Monaca Education」上で利用する教材となっており、Webブラウザ上で動くため、端末の種類を問わず使うことができるのもメリットだ。

 用意されている副教材には、教材のマニュアルや小中高の学習指導要領への対応を明記した資料、指導計画と評価基準の事例といった教員向けの資料のほか、児童生徒に印刷して配付できるプリント、授業中に利用できる動画教材などが含まれる。

 「指導計画と評価基準は一例として、それぞれの学校や先生にアレンジしていただきたい。また、発展的な内容を含めて3時間を予定した簡単な指導案を作成しているので、ぜひ参考にしつつ、授業を進めていただきたい」と小室氏は説明した。

児童配付用プリント(小学校用)
児童配付用プリント(小学校用)
授業中に利用できる資料(小学校用)
授業中に利用できる資料(小学校用)
教員向け授業概要(小学校用)
教員向け授業概要(小学校用)

 児童生徒向けの配付資料は「ぷよぷよプログラミング」について自分で考えたり解説動画を見たりして答えを書き込めるようになっているほか、感想を書いて振り返りシートとしても使用可能だ。さらに「ぷよぷよプログラミング」のマニュアルも兼ねており、この資料を各児童生徒が見ながらプログラミングを進めていくことができる。

解説動画には「ぷよぷよeスポーツ」のプロ選手であるぴぽにあ氏が登場
解説動画には「ぷよぷよeスポーツ」のプロ選手であるぴぽにあ氏が登場

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「ぷよぷよプログラミング」の模擬授業を体験

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この記事の著者

相川 いずみ(アイカワ イズミ)

 教育ライター/編集者。パソコン週刊誌の編集を経て、現在はフリーランスとして、プログラミング教育やICT教育、中学受験、スマートトイ、育児などの分野を中心に、取材・執筆を行っている。また、渋谷区こどもテーブル「みらい区」を発足し、地域の子ども達に向けたプログラミング体験教室などを開催している。一児の...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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