DeltaXは、同社の運営する塾選びサービス「塾選」が、小学生の子どもを持つ保護者を対象に実施した、「小学生の自由研究とAI」についての調査結果を8月6日に発表した。同調査は6月に行われ、100名から有効回答を得ている。
調査対象者に、今年の夏休みの自由研究にAIを利用する予定があるかを尋ねたところ、「利用する予定はない」が63%、「利用するかどうか迷っている」が30%、「利用する予定がある」が7%となった。

2024年の調査結果では、「自由研究にAIを使用したことがないし今後も使用しない」という回答が74%を占めたものの、今回の調査では「利用する予定はない」の回答が63%となり、わずかに減少している。
AIを今年の夏休みの自由研究に「利用する予定はない」と答えた人に、その理由を尋ねた質問では、「AIに頼らず、自分で想像して取り組んでほしいと思うからです」「AIを使うことで子ども自身が考えたり試行錯誤したりする機会が減ってしまうのではないかと感じており、自分の力で学ぶことを大切にしてほしいからです」といった、「子どもの主体性・創造性を伸ばしたいから」という意見が多く寄せられた。
ほかにも、「まだ3年生なので、便利なテクノロジーを使うよりまず自分で調べる力をつけてほしいからです」「まだ子どもが幼く、AIの出した回答に対して真偽を判断できる知識がないため。保護者もそれを指導できる能力がないからです」といった「AI利用は時期尚早だと考えるから」という意見もあった。
また、「どのようにAIを利用すればいいのかわかりませんし、自分の力でやっていないような気持ちになってしまいそうだからです」「そもそも保護者もAIを利用したことないので、AIの利用方法がわからないからです」といった「AIの具体的な活用方法がイメージできないから」という意見も寄せられている。
一方、AIを今年の夏休みの自由研究に「利用するかどうか迷っている」と答えた人からは、「AIに頼りすぎることへの不安があるから」「学校の方針やルールが不明確だから」「具体的な活用シーンがまだ明確でないから」とする意見が寄せられた。
AIを「利用する予定がある」と答えた人からは、「AIの利便性を理解しているから」「アイデア出しや効率化に期待しているから」とする意見がある。
AIを今年の夏休みの自由研究に「利用するかどうか迷っている」「利用する予定がある」と答えた人からは、AIの活用方法として、
- 自由研究のテーマ選定にAIを活用
- 情報収集・調べ学習の効率化にAIを活用
- 自由研究のまとめや文章作成の補助にAIを活用
といった意見が寄せられている。
さらに、保護者が考えるAIの適切な使い方としては、以下が挙げられた。
- 「アイデアのヒント」として活用
- 「調べ学習の補助」として活用
- 「行き詰まった時のヒント」として活用
AIの不適切な使い方としては、以下が挙げられた。
- 丸投げ・全てAI任せは絶対NG!
- 答えをそのまま書き写すのは避けたい
- 実際に研究や観察をしないのはNG!
なお、多くの保護者がAIを子どもの学びを深めるためのパートナーとして捉え、積極的に活用してほしいと考えているほか、日々の学習や生活の中でAIが効率的なアシスタントとして役立つことを望む声も多い。多くの保護者がAIの利便性を認めつつも、重視すべきは「自分で考える力」を育むことであり、AIはその補助的な役割にとどめるべきだと考えていることがわかった。
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