スタディポケットは、同社が提供する教育支援AIプラットフォーム「スタディポケット for TEACHER」において、教育現場に特化した画像生成機能「スタディポケット 画像生成Pro」を12月3日にリリースした。同機能は、高品質な板書計画やリスニング教材用イラストの生成に対応しており、契約ユーザーおよび新規契約者であれば追加費用なしで利用可能。

「スタディポケット 画像生成Pro」は、学校現場で求められる画像生成を「かんたんに、高品質に」実現する機能として開発された。Googleの最新モデル「Gemini 3」およびAI画像生成&写真編集ツール「Nano Banana Pro」を搭載し、実用性の高い素材を生成できる。
また同機能では「板書計画」「学習内容をマンガで表現」「スライドに添えるイラスト」「英語のラベル付き単語イラスト」といった、代表的な利用シーンごとのサンプルを多数用意する。複雑なプロンプトを覚えることなく、ICT活用に慣れていない教員でも活用を開始できる。
具体的な活用例としては、「中学3年生の二次関数」「歴史の年表」といった、単元名やテーマを入力するだけで黒板全体のレイアウト案(板書計画)が自動生成される。教員が手元で描いたラフスケッチがあれば、その構成を尊重しつつ、より見やすいデジタル板書として再構成することも可能。時間のかかっていた板書づくりを、短時間で高品質に仕上げられる。
ほかにも、英語の「状況説明」や「場面描写」の問題、国語・道徳の物語の情景、理科の実験手順、社会の歴史的場面といった、言葉だけでは伝わりにくいシーンをイラスト化して視覚的に示すことができる。また、教材マンガの作成にも対応している。

なお同機能は、学校現場での安心・安全な活用を最優先に設計されている。著作権や商標に関するリスクは、Google Cloudの生成AIに適用される著作権補償制度(Generative AI Indemnified Services)の対象となる形での運用を行い、正規の利用範囲において第三者から権利指摘があった際にも対応できる仕組みを備える。ただし、既存キャラクターやブランドに類似する画像生成を意図的に行うことは避けるよう注意されている。
また2025年12月3日現在、GeminiのAPI利用には年齢制限があり、18歳未満のユーザーには許可されていないため、同機能は教員専用として提供されている。生徒の前で生成結果を提示すること自体は可能となっているが、プロンプト入力や操作を生徒が行うことは避け、教員が責任を持って活用する必要がある。
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