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子どもが「プログラミングをやりたい」と言い出したら?――中学校・高等学校でのプログラミング教育と保護者にできること

これから始まるプログラミング教育に対して保護者が出来ること 最終回

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2018/02/06 14:00

 この連載では、2020年から小学生向けに導入されるプログラミング教育にあたっての心構えや、プログラミングで実現できることなどを紹介してきました。ではその後、お子さまが中学生・高校生になった時、どのようなことを考えていくべきでしょうか。最終回となる今回は、現在の学習指導要領やガイドなどから、中学生・高校生に適切なプログラミング教育の準備や考え方について見ていきます。最後に、これまでの連載を振り返って、改めて保護者ができる準備や心構えをまとめます。

中学校や高等学校では、どのようなプログラミング授業が実施される?

 小学校の教育課程では、プログラミング教育に「興味を持ってもらうこと」が優先されていましたが、中学校以降ではどのような目標が示されているのでしょうか。こちらも文部科学省の学習指導要領内で、プログラミングの学習について記載があります。

 中学校では、技術・家庭の授業において「技術を適切に評価し活用する能力と態度を育てる」といった目標のもと、「コンピュータの基礎」「プログラムによる計測・制御」などのカリキュラムを提示しています。高等学校では、情報の授業において「社会の情報化の進展に主体的に対応できる能力と態度を育てる」といった目標のもと、「コンピュータと情報通信ネットワーク」「コンピュータを使った問題解決」「情報の管理とモラル教育」を実施することになっています(出典:文部科学省学習指導要領)。

 具体的な学習内容のガイドとして、文部科学省の「学校教育 - プログラミング教育実践ガイド」 も公開されており、中学校、高等学校での実例として次の事例が紹介されています。

  1. アニメーション制作でプログラミングの基礎学習(中学校2年生:技術・家庭科(技術分野))
  2. プログラミングを利用してLEDを制御しよう(中学校3年生:技術・家庭科(技術分野))
  3. 車型ロボを制御して課題コースをクリアしよう(中学校3年生:技術・家庭科(技術分野))
  4. ペアで取り組む交差点の信号機プログラミング(中学校3年生:技術・家庭科(技術分野))
  5. C 言語と電子工作・センシングの基礎学習(高等学校2年生: SSH 情報(学校設定科目))
  6. タイマーオブジェクトによるオリジナルプログラム製作(高等学校2年生:情報)
  7. 普通科高等学校でのWebプログラミング(高等学校2・3年生:情報)
  8. 基本的なアルゴリズムの学習(高等学校3年生:情報)

 以上の例から、中学校では簡単なプログラムによる機械制御が実施され、高等学校ではプログラミング言語を用いた基礎的な学習や、Web・アルゴリズムに関する教育が行われることがご理解いただけるでしょう。

 第2回で紹介した学習レベルの概要と照らし合わせてみると、中学校では「ロボット(実際にデバイスや機器を操作する)」、高等学校で「テキストコーディング(プログラミング言語を学ぶ)」を行うステップとなっています。小学校ではプログラミング的思考の基礎を学ぶ過程で、場合によってはビジュアルプログラミングなどを用いた、プログラミング教育を受けていますので、学習ステップとしては理にかなっていると言えそうです。

 とは言え小学校同様、各校の方針や専門科などにより、実施レベルは変わってくるものと思われます。実際、私の娘が通っていた学校はSSHに指定されていましたが、プログラミングは一切やっていませんでした。こういった事例もあります。※注:SSH=スーパーサイエンスハイスクールのこと。

 また、中学校、高等学校の課程よりも先に、プログラミングを本格的に学習したいお子さまや、学校の授業内容だけでは物足りないと感じるお子さまもいらっしゃるでしょう。その場合、どういった学習方法があるのか、第2回よりももう少し具体的に紹介したいと思います。


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著者プロフィール

  • 阿部 崇(アベ タカシ)

     外資系IT企業で、コンピュータシステムのアーキテクチャをデザインする仕事に従事。2017年度より区立中学校のPTA会長に就任。教育委員会や教師の方々と接する機会も多く、これまでの経験を活かして、プログラミング教育を広げていく活動をすすめている。

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