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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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これから始まるプログラミング教育に対して保護者ができること

「情報モラル教育」はさけて通れない――子どもたちとITの適切な関係性

これから始まるプログラミング教育に対して保護者が出来ること 第5回


SNS と上手に付き合っていくには

 ネットには、次の5つの特性があることを理解して、上手に付き合いましょう。

  1. 公開性
  2. 記録性
  3. 信憑性
  4. 公共性
  5. 流出性

 ※以上、文部科学省「情報化社会の新たな問題を考えるための児童生徒向けの教材、教員向けの手引書」より引用。

 ネットに情報を発信した瞬間、その情報は全て開されると考えてください。それも、全世界へ広く公開されています。友だち同士だけのやり取りだと思い、SNSなどで秘密の情報や、不適切な写真などを公開してしまうと、実は全世界へ公開されているといったこともあります。

 そして、公開された情報をなくすことはできず、どこかに記録されたままになる場合があります。不適切な情報を発信してしまったものが、時間がたってもネット上に記録され、過去にさかのぼって、どのような情報だったのか、他者から知られてしまう可能性があります。質の悪い発言の場合、それが入学や就職へ影響を及ぼさないとも限りません。

 とは言え、それらの情報全てが信憑性があるとも言いがたいものです。誰でも、好きに情報を発信できるため、本当に信頼できるのかどうか、不明な情報も多いでしょう。まちがった情報を信じてしまい、だまされてしまうこともあります。

 インターネットの特性として、発信だけではなく受信にもコストが発生します。また、情報を発信、つまりデータを送信することで、その分インターネット上の資源を使っています。多少の会話であれば、もちろん影響はほとんどありません。ですが、大量の情報を大量の人へ送信すると、受け取る人にも受信料が発生しますし、インターネットの資源も膨大に使うことになり、全く関係のない利用者に影響が出る場合もあります。

 また、インターネットに接続する際は、常に情報流出の危険があります。自分から誤って発信した情報が公開され、流出していくケースもありますが、悪質なサイトへアクセスしただけで個人情報が流出していく場合もあります。

 以上の通り、発信する情報には気をつける必要がありますので、私の家では、特に次の情報を発信することのないよう言いつけています。子どもが情報を発信して問題になるのは、誘拐やいたずら目的に利用されるケースです。

 1.個人・家族の情報を書き込まない
  a.氏名
  b.住所
  c.セルフィー・自撮り写真
  d.家族の情報
  e.メールアドレスや電話番号などの連絡先

 2.個人や家族の、将来、現時点の情報は公開しない
  a.1日の詳細の行動計画
  b.現時点の場所(GPS)を含む情報

 過去の旅行や活動の情報自体は、悪用されにくいと思われますが、毎年特定の時期に同じ場所へ旅行している情報などは、空き巣などに狙われやすい情報になりますので、配慮しておくことが望ましいでしょう。

 以上、私が家庭で行っている情報モラル教育の概要をお話してきました。あまり気をつけすぎて、情報の発信をためらってしまうことにもなりかねませんが、「発信した情報は公開され続ける」ことを頭に思い浮かべながら、楽しく利用していただきたいと考えています。

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この記事の著者

阿部 崇(アベ タカシ)

 外資系IT企業で、コンピュータシステムのアーキテクチャをデザインする仕事に従事。2017年度より区立中学校のPTA会長に就任。教育委員会や教師の方々と接する機会も多く、これまでの経験を活かして、プログラミング教育を広げていく活動をすすめている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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https://edtechzine.jp/article/detail/686 2019/04/19 11:55

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