SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

次回のオンラインセミナーは鋭意企画中です。準備が整い次第、お知らせいたします。

EdTechZineオンラインセミナー

EdTechZineオンラインセミナー

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

大学のDX事例紹介

導入初日、全学生の5分の1が利用! 新学期の「わからない」に答える聖心女子大学のAIチャットボット

 大学の職員・教員の業務負担を減らすため、ITツールを利用し自動化を推進する大学が増えている。聖心女子大学では、学生からの問い合わせ対応窓口としてAIチャットボットを導入。今年4月に運用を開始し、新学期の最初の3日間では1日あたり約500人の質問に回答したという。同学の学生数は約2500人のため、この数字からは多くの学生が利用したことが見て取れる。AIチャットボットの導入には、サービス選定や質問シナリオの設計といった難しさがあるが、同学ではどのように導入を進め、これだけの成果を出せたのか。聖心女子大学の学務部長 兼 学生部長 道正(どうしょう)伸久氏と、管理部次長 兼 情報企画推進課長 鈴木広司氏に話を伺った。

AIチャットボットは学生と職員、双方にメリットがある

──まず、学生向け窓口として、AIチャットボットを導入することになった経緯を教えてください。

道正伸久氏(以下、道正):2024年度から検証を開始し、本格導入したのは今年度からです。もともと、学生からの問い合わせは、大学の対面窓口やWebの質問フォームで受け付けていました。しかし中には同じような質問も多く、それらの対応に多くの時間を使ってしまっていました。職員間にも、効率化したいという課題意識が以前からあったのです。

 そして、従来の問い合わせの仕組みは、学生にとっても効率的ではありませんでした。対面窓口では優先的に回答をもらえますが、物理的に大学まで足を運ばなければなりません。一方、質問フォームからの問い合わせは、回答が返ってくるまで1~2日かかることもしばしばでした。そこで、学生にとっても便利な質問受付のチャンネルがあればと考えていました。

──「職員の業務効率化」と「学生サービスの向上」の2つの目的で、AIチャットボットの導入を決定したということですね。

道正:はい。本学にはこうした新しい取り組みをする際に、教員と職員がプロジェクトチームを作り、それを大学がサポートする制度があります。今回のAIチャットボットの導入プロジェクトもその形で進められました。

鈴木広司氏(以下、鈴木):最初にAIチャットボットを活用する案が挙がったのは2023年度で、そこから本格導入までは1年半ほどかかりました。

 「AIチャットボット」と一口に言っても、世の中にはたくさんの製品が存在します。まずはIT部門の担当者である私が主導し、3つの製品を選定しました。そして企業の方々に教職員向けの説明会やデモンストレーションを行っていただき、チーム内で意見をまとめて1つの製品に絞り込みました。実際に導入した製品は、大学業界での導入事例が多く知名度も高い、PKSHA WorkplaceのAIチャットボットです。

道正:大学への導入実績の多さや、説明会での操作のわかりやすさなどが最終的な決め手となりました。その後、2024年度より検証を重ねて現在のAIチャットボットを構築したという流れです。

次のページ
既存のFAQから回答シナリオを作成し、検証を重ねて改善

関連リンク

この記事は参考になりましたか?

大学のDX事例紹介連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

岡田 果子(オカダ カコ)

 IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


森山 咲(編集部)(モリヤマ サキ)

EdTechZine編集長。好きな言葉は「愚公移山」。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


この記事をシェア

EdTechZine(エドテックジン)
https://edtechzine.jp/article/detail/12531 2025/06/04 07:00

おすすめ

記事アクセスランキング

記事アクセスランキング

イベント

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

記事アクセスランキング

記事アクセスランキング