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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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学校と社会をつなぐ取り組み事例(AD)

企業や地域、小中高校にも開かれた立命館大学の「TRY FIELD」が目指す共創の場とは?

学校法人立命館 社会共創推進本部 本部長 三宅雅人氏インタビュー

 立命館大学は4月1日、大阪いばらきキャンパスに新棟を開設し、大学と社会をつなぐ共創プラットフォーム「TRY FIELD」として運営を開始した。TRY FIELDは、デジタルとクリエイティブが融合する新たな学びを展開し、誰もが挑戦できる場であり、学生だけでなく、民間企業や地域、小中高校などの学校にも開かれているのが特徴だ。VRなど最新技術の研究室や、日本マイクロソフトによるDX人材の育成拠点、コラボレーションを促進するラウンジといった施設がそろっている。TRY FIELDを通して、これからどのような取り組みが生まれていくのか。コンセプトやねらいについて、学校法人立命館 社会共創推進本部 本部長の三宅雅人氏に話をうかがった。

学校法人立命館 総合企画室 副室長/同 社会共創推進本部 本部長/立命館大学 OIC総合研究機構 教授 三宅雅人氏
学校法人立命館 総合企画室 副室長/同 社会共創推進本部 本部長/立命館大学 OIC総合研究機構 教授 三宅雅人氏

立命館が大学を「外へ開放する」理由

──「TRY FIELD」は民間企業や自治体、地域の方々に開放されています。こうした活動のねらいと、そこに至った背景を教えてください。

 立命館大学の大阪いばらきキャンパスは、開校した2015年当時から塀のない、めずらしい構造をしています。もともと、市民の皆さまや企業が大学の中にどんどん入ってこられるような、開かれた空間を目指していました。とは言え、物理的に開かれているだけでは、大学で何が行われているのか見えづらく、実際に外部の方が大学と一緒に何らかの取り組みをするには、精神的なハードルがありました。

 そこで、小学生から企業の方まであらゆる人に気軽に大学の中を覗いてもらおうと、TRY FIELDを企画したのです。新棟では掃除や警備を担うロボットが廊下を移動する、ユニークな様子をご覧いただけます。また、1階では学内での研究成果を公開しており、建物の外からも見やすい環境を整えています。こうした工夫によって、外部と本学との共創プラットフォームの実現を目指しています。

新棟の1階部分の多くはガラス張りになっており、外から様子を伺うことができる
新棟の1階部分の多くはガラス張りになっており、外から様子を伺うことができる
巡回する警備ロボット
巡回する警備ロボット

──なぜ大学を開放し、企業や地域の人々と積極的に共創するのでしょうか?

 学生に対して、学部の専門的な教育を行うことが、大学の基本的な成り立ちではあります。しかし、教員が一方的に知識を教えれば社会の問題を解決できるようになるかというと、そうではありません。今の社会においては、技術や環境が急速に変化しており、求められる能力も幅広い。総合的な力を持って活躍できる人材を社会が求めていると言えます。

 そのため、大学の教員が研究目線での問題解決アプローチを示す一方で、民間企業などのさまざまな立場の視点も届けたい。また、学部を越えた学生同士の共創によっても、新しい視点や多様性を身につけることができると考えています。

──このTRY FIELDを運営しているのが、三宅先生がけん引する「社会共創推進本部」です。こちらはどのような組織なのでしょうか。

 全学の研究・教育リソースと、企業をはじめとした外部組織をつなぎ、社会共創の取り組みを支援するチームです。学部の異なる学生たちが交流することによって、新しい気づきや発展が生まれるという話をしましたが、それは教員や職員も同様です。

 そのため社会共創推進本部では、大学でのプロジェクト組織を立ち上げる際にありがちな、あらかじめ決められたポジションと人数をもとに集まってもらう方法ではなく、有志の先生方に参画していただいています。TRY FIELDの取り組みに共感したり、自分の研究に役立つと感じたりした先生が、続々と増えているという状況です。

 拠点は新棟4階の「コ・クリエーションエリア」です。ここをハブとして、学生や教員、自治体や企業の方々が集まり、社会課題解決のための議論やプロジェクトを進めています。物理的な拠点は大阪いばらきキャンパスの新棟ですが、びわこ・くさつキャンパスや衣笠キャンパスとも連携し、他キャンパスでもTRY FIELDの活動を行っていきます。

新棟4階にあるコ・クリエーションエリア
新棟4階にあるコ・クリエーションエリア

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持続性も考慮──安心して失敗できる環境を用意

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この記事の著者

岡田 果子(オカダ カコ)

 IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


丸毛 透(マルモ トオル)

インタビュー(人物)、ポートレート、商品撮影、料理写真をWeb雑誌中心に活動。

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森山 咲(編集部)(モリヤマ サキ)

EdTechZine編集長。好きな言葉は「愚公移山」。

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提供:学校法人立命館

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