トレンドマイクロは、小学1年生~中学3年生の子どもを持つ保護者と、小・中学校の教員を対象に実施した、「GIGAスクールにおけるセキュリティ実態調査2021」の結果を、7月29日に発表した。同調査は、6月29日~30日の期間に行われ、保護者342名、教員331名の計673名から回答を得ている。
調査対象者のうち、保護者の22.0%、教員の38.5%が、「GIGAスクール構想」で配備された1人1台端末の利用において、子どもがサイバー犯罪やネット利用などにまつわる何らかのトラブルを経験したと回答している。
自身の子ども(または児童・生徒)がした経験を選んでもらったところ(複数回答)、保護者からの回答では、「アカウント(IDとパスワード)情報を盗まれる・悪用される(アカウント乗っ取り、不正アクセスの被害者となる)」と「ネットの長時間利用による依存や、学業、健康への悪影響」がいずれも9.2%で、もっとも多かった。
一方、教員からの回答では、「学習以外の用途での端末利用(ゲームや動画視聴など)」が12.8%、「フィッシング詐欺など不正サイトへの接続」が12.0%、「アカウント(IDとパスワード)情報を盗まれる・悪用される(アカウント乗っ取り、不正アクセスの被害者となる)」が11.1%、「アカウント(IDとパスワード)情報を盗む・悪用する(アカウント乗っ取り、不正アクセスの加害者となる)」が11.1%という結果となった。
自身の子ども(または児童・生徒)が受け取った、「GIGAスクール構想」で配備された1人1台端末について、どのような技術的対策が施されていたかを尋ねたところ(複数回答)、保護者の58.9%、教員の29.9%が、子ども(児童・生徒)が受け取った端末に危険を回避するための設定やツールといった、技術的対策が施されているかを理解していないことが明らかになっている。
「GIGAスクール構想」で配備された1人1台端末を、子ども(または児童・生徒)が安心・安全に利用するために、どのような教育的対策を行っているかを尋ねた質問(複数回答)では、保護者、教員ともに提示された項目のうち、行っている対策が半数に満たず、子どもの端末利用における教育が進んでいないことがわかった。
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