SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

次回のオンラインセミナーは鋭意企画中です。準備が整い次第、お知らせいたします。

EdTechZineオンラインセミナー

EdTechZineオンラインセミナー

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

教育現場でのICT活用事例紹介(小学校)

「ICT活用には教員の適正ではなく意欲が必要」子どもの可能性を引き出す~宝仙学園小学校の挑戦


 東京都中野区に位置する宝仙学園小学校は、今年創立65周年を迎えた伝統のある私立小学校だ。建学者である宝仙寺住職による「寺院は教育の源泉」という精神は、現在も学園に受け継がられている。その一方で、ICTを積極的に活用した新しい授業を提唱し、2016年開催の「ICT夢コンテスト2016」ではNHK賞を受賞するなど、確実な成果を上げている。宝仙学園小学校(以下、宝仙小)では、どのようにしてICT教育の芽を育んできたのだろうか。宝仙学園の吉金佳能教諭と加藤朋生教諭に詳しい話を聞いた。

宝仙学園 研究主任・情報化主任の吉金佳能(よしかね・かのう)教諭【左】と、<br />    宝仙学園 研究副主任の加藤朋生(かとう・ともお)教諭【右】。
宝仙学園 研究主任・情報化主任の吉金佳能(よしかね・かのう)教諭【左】と、
宝仙学園 研究副主任の加藤朋生(かとう・ともお)教諭【右】。

ICT機器を導入しただけでは授業は変わらない

 「ICT夢コンテスト2016」でNHK賞を受賞した吉金教諭は、理科の専科教員として、宝仙小に11年間勤務。2017年からは情報化委員会の主任を兼任し、ICT機器の導入から管理、運用までを担っている。

 「これまでの教材に使われていたDVDやCD、ラジカセといったものを、徐々にデジタル教材へと移行させている」と話す吉金教諭だが、実はICTについては、もともとはそんなに好きではなかったという。

 「電子黒板や実物投影機など、これまでのICT機器は、教師が教えるためのツールでした。正直、それだけでは、授業が変わるイメージができませんでした」

 そんな折り、授業支援ソフトの「ロイロノート・スクール」に出会い、大きな衝撃を受ける。

 「『これなら授業が変わるな!』と思いました。ロイロノートは、授業中に児童が実験の動画や静止画を撮影して、保存や共有ができる。発表にも適していて、理科の授業と非常に相性が良かった。2014年の1月にロイロノートのユーザー会で初めてアプリに触れて、翌月にはもう校内で体験会を実施していました。その手ごたえを感じ、3か月後の新学期に『Windowsタブレット』を12台導入しました」(吉金教諭)

ロイロノート・スクールの画面。写真や動画なども簡単に共有できる。
ロイロノート・スクールの画面。写真や動画なども簡単に共有できる。

 その後、ロイロノート・スクールは、理科だけでなく国語や体育など、多くの授業で活用されるようになった。

 「タブレットは児童自身が学ぶツール、つまり学習者が主となるツールです。でも、タブレットや電子黒板があるだけでは変わらない。教員が、自分の授業で『児童たちが使うシーンがイメージできること』によって初めて変わる。そうすれば、児童たち自らがタブレットという道具を、どんどん進化させていきます」(吉金教諭)

宝仙小のICT導入までの歩み

 現在、宝仙小には電子黒板(IWB)のほか、大型ディスプレー、実物投影機などが全教室に設置されている。さらに、iPadやWindowsタブレットあわせて全185台のタブレットが児童用・教師用として稼働している。

 現在はかなりそろっているICT機器だが、導入はスモールステップで少しずつ台数を増やしていったという。吉金教諭によると、最初はタブレットも学内に数台しかなかった。2014年にタブレットを12台導入し、その後に約25人の教職員全員に1台ずついきわたるよう増やしていった。2016年にタブレットの本格導入を始め、2016年に76台、翌2017年には85台を導入した。

 機器を導入するにあたっては、それが本当に必要な機材か、児童や学校に合っているかどうかを検討するのも、吉金教諭らの担当だ。

 「ICT機器や教材は次々と新製品が登場するので、一時期は毎日のようにメーカーの担当者と実際に会って、製品やサービスの話を聞いていました。その教材が未来を見据えて作られているか、そして企業がきちんとバックアップしてくれるか。さらには、学校を盛り立ててくれる、学校と一緒に成長してくれる企業かどうかは、会って話せばわかってきます」(吉金教諭)

次のページ
ICT活用の流れのきっかけを作った若手教諭の熱意

この記事は参考になりましたか?

教育現場でのICT活用事例紹介(小学校) 連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

相川 いずみ(アイカワ イズミ)

 教育ライター/編集者。パソコン週刊誌の編集を経て、現在はフリーランスとして、プログラミング教育やICT教育、中学受験、スマートトイ、育児などの分野を中心に、取材・執筆を行っている。また、渋谷区こどもテーブル「みらい区」を発足し、地域の子ども達に向けたプログラミング体験教室などを開催している。一児の...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)

株式会社翔泳社 ProductZine編集長。 1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。ソフトウェア開発専門のオンラインメディア「CodeZine(コードジン)」の企画・運営を2005年6月の正式オープン以...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


この記事をシェア

EdTechZine(エドテックジン)
https://edtechzine.jp/article/detail/548 2019/03/05 18:06

おすすめ

記事アクセスランキング

記事アクセスランキング

イベント

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

記事アクセスランキング

記事アクセスランキング