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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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BBT公開セミナー「学校の未来戦略! 」レポート

4年で生徒数1000人以上増加! 広尾学園の学校改革と未来の私学に求められることを池田理事長が解説

BBT公開セミナー「学校の未来戦略! 広尾学園、変革の軌跡」レポート


 少子化が進み、過去40年間で出生数は半減した一方、私立中学の数は増加した日本において、私学の経営は年々難しくなっている。そのような状況の中、さまざまな講座・プログラムを通して、真のリーダーの育成を目指すビジネス・ブレークスルーが「学校の未来戦略!」というテーマでオンラインセミナーをシリーズで開催。4月28日に行われたセミナーでは、学園の経営難を打開し、わずか4年で生徒数のV字回復を実現させた、広尾学園の池田富一理事長がゲストとして登壇。当時の経営課題と広尾学園の経営改革・教育の実践例を交えながら「今、教育現場に求められていること」について解説を行った。

 本記事公開時、広尾学園の前身となる学校名の表記に一部誤りがありました。「純心女子学園」ではなく、正しくは「順心女子学園」です。お詫びして訂正いたします。(2023/06/08 14:29)

生徒数が激減した当時の課題は何だったのか

 広尾学園の前身である順心女子学園は、1989年には1740人の生徒が在籍していたが、その数は年々減り続け、2006年には学則定員の約3分の1である530人にまで落ち込んだ。

 大学卒業後から外資系企業でマーケティング業務を担当していた池田氏は、2006年に順心女子学園に入職し学園の改革に着手した。そして翌年2007年に、校名を現在の広尾学園中学・高等学校に変更。その年より生徒数は増え始め、改革着手から4年後の2010年には1576名というV字回復を実現した。その後、池田氏は2017年に同学園の理事長に就任し現在に至る。

学校法人順心広尾学園 理事長 池田富一氏の経歴
学校法人順心広尾学園 理事長 池田富一氏の経歴
順心女子学園時代から現在までの生徒数の推移
順心女子学園時代から現在までの生徒数の推移

 同学園は東京都港区南麻布に所在し、 創立105年の歴史を持つ私立の中高一貫校だ。中学校と高校を合わせた学則定員は1500名で、生徒は本科・医進サイエンス・インターナショナルの3コースのいずれかに所属している。

 池田氏は2006年当時を振り返り「そのころは女子校の数が多かった。そうした中、順心女子学園は特徴が少なく、大学進学実績も芳しくなかった」と当時の状況と学園の弱みを語った。一方で、同学園には強みもあったという。1つ目は、港区の広尾駅から徒歩1分という立地だ。また英語教育にも力を入れており、50年前から帰国生を受け入れていた。さらに、やる気があり優秀な教員陣がそろっていたことも強みとして強調。「これらの強みをうまく生かし切れていなかった」と池田氏は述べた。

順心女子学園時代の弱みと強み
順心女子学園時代の弱みと強み

学園をV字回復に導いた3本の改革軸

 具体的な改革の内容を解説するにあたり、池田氏は学園の強みであった「立地」とその周辺環境に言及した。日本には153カ国の大使館があり、そのうち同学園のある港区には82カ国、また隣の渋谷区にも23カ国の大使館がある。さらに、港区には多くの外資系企業や上場企業が拠点を構えており、その影響で外国人や帰国生の子どもがいる家庭が多いという。

広尾学園の周辺環境
広尾学園の周辺環境

 これらの特徴を踏まえて、池田氏は「学園の改革のために『共学化』『インターナショナルコースの設置』『先進的教育の進学校化』の3つの方向性が見えてきた」と述べた。

学園改革の3つの方向性
学園改革の3つの方向性

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これからの私学に求められていることは何か

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この記事の著者

渡辺 基永(編集部)(ワタナベ キエイ)

 EdTechZine編集部所属。元高校英語教員。趣味は海外旅行と英会話。EdTechに関する情報をお届けします!

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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