Chrome OSの管理コンソールで安心安全に管理
では、Parallels Desktop for Chrome OSはどのように2つのOSを共存させているのか。日下部氏に詳しい話を聞いた。
「弊社コーレルの中での『Parallels(パラレルス)』は、IT インフラストラクチャー製品を手掛ける部門で、もともとmacOS上でWindows仮想環境をつくる『Parallels Desktop for Mac』を手掛けており、こうした仮想化ソフトウェアに関して約20年の実績があります。まず、Chrome OS用アプリであるParallels Desktop for Chrome OSをChromebookにインストールし、その上にWindowsをインストールすることで、OfficeをはじめとしたWindows用アプリを自由にインストールして使うことができる、いわば『黒子』のような存在です」(日下部氏)
Parallels Desktop for Chrome OSのもうひとつの特徴が、Google管理コンソールと統合されており、校内あるいは委託された管理者が一括して管理を行える点だ。
「Chrome Education Upgrade、またはChrome Enterprise Upgradeのライセンスがあれば、管理者はIDをコンソールに登録し、Parallels Desktop for Chrome OSを各端末にインストールすることができます。あとはアクティベーションされたWindowsと、使いたいWindows用ソフトをインストールすれば、1台で業務が可能です」(日下部氏)
その際「オフラインで使える」という点も大きな魅力だ。通信環境の有無を問わず作業できるだけでなく、永続ライセンス版の「Office 2021」などのソフトも利用することできる。「古いバージョンのソフトで作成した資料があるなど、学校にChromebookが導入されたあともWindows PCが手放せない先生は多くいらっしゃいます。そのような方々にとっては、オフラインで問題なく作業ができ、1台でChromebookの機能もWindows専用ソフトも使えるため、業務効率の向上にもつながります」と日下部氏は説明する。
また、インストールさえしてしまえば、Parallels Desktop for Chrome OSの使い方は簡単なため、特別な研修も必要ない。メリットはそれだけではなく、「Chrome OS自体がサンドボックスになっているため、セキュリティも担保されています」と日下部氏。気になる価格だが、Parallels Desktop for Chrome OSのサブスクリプションは現在1年プランのみで、価格は定価7,389円(税別)/1ライセンスとなっている。