さつき「Chromebox OPS」
ChromeOSを搭載した電子黒板専用のユニットで、2月に発売予定。さつきのミライタッチシリーズをはじめ、インテルのOPS規格に準拠した電子黒板に搭載することができる。最大の特徴は、OSがChromeOSになったことでGoogle Playのアプリに対応した点だ。
CPUに第13世代Intel Coreプロセッサ(Core i3/i5)、メモリ8GB、ストレージ256GBを搭載。Wi-FiはIEEE802.11a/b/g/n/ac/axと、高速でセキュリティの高い通信にも対応している。入力端子は、USB(3.0×2、2.0×2)に加え、出力にはThunderbolt 4(USB Type-C)、HDMIを備える。有線接続の場合、ChromeOSのほか、WindowsやiOSなどマルチOSでのタッチ操作にも対応している。無線でミラーリングにも対応。
ミライタッチ専用のホワイトボードアプリ「MIRAI NOTE」のほか、「Canva」をはじめとしたGoogle PlayのアプリもChromeOS上で快適に動作する。セキュリティ面でもChromebookと同等のセキュリティチップ「Titan C」を搭載しており、従来の電子黒板に搭載されているOSであるAndroidやChromeOS Flexと比較して、より安全性も高まっている。
Chromebox OPSの性能を最大限に生かす、ミライタッチの最上位モデル「Xシリーズ(M65CE3X/M75CE3X)」は、本体上部のWebカメラと下部に設置された実物投影機の2台のカメラを搭載し、通常の授業をはじめオンライン授業まで幅広く対応。Chromebox OPSと組み合わせることで、Googleレンズの活用や内蔵の実物投影機で教科書の文字や写真を撮影しGoogleドライブへの保存、QRコードなども読み取ることができる。
電子黒板を「アップグレードがしやすいかどうか」も選定のポイントに
──Chromebox OPSの登場により、いよいよ電子黒板へChromeOSが搭載されるようになります。新たに電子黒板を導入、または買い替える学校や自治体も増えそうですが、改めて電子黒板を選定する際に気を付けるべきポイントを教えてください。
まずは画面の大きさです。まだ50インチを使っている学校もありますが、画面が小さく見づらいと感じます。大型提示装置として活用したいのであれば、価格とのバランスを考えながら、できるだけ大きい製品を選んでほしいですね。教室のスペースの問題もありますが、最低でも65インチ、できれば75インチ。特別教室の場合は86インチ以上が必要だと思います。
もうひとつは基本性能の高さです。「壊れにくさ」も含めて、子どもたちが足を引っかけづらい仕様であることや、ケーブル等の取り回しがしやすいこと。さつきのミライタッチはこの点で非常に優れていると、私も活用する中で感じています。
また、電子黒板は決して安い製品ではないので、長く使えるという点も重要です。自治体や学校が導入する際は「アップグレードがしやすいかどうか」なども考慮して選ぶとよいと思います。
──ミライタッチは、現行の全製品が今回発表されたChromebox OPSを搭載可能で、ChromeOSにアップグレードできるそうです。
はい。これまでGooglePlayストアのアプリがインストールできなかった、ChromeOS FlexやAndroid搭載の電子黒板でも、Chromebox OPSのユニットを導入することで「ChromeOS搭載電子黒板」になります。電子黒板の本体はそうそう簡単に壊れるものではないので、ユニットを交換していくことによって、常に最新のOSになっていく点は大きなメリットだと思います。どんどん進化していくOSに対応できますし、自治体や学校も出費を抑えられるというのは強みですね。