国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT:エヌアイシーティー)サイバーセキュリティ研究所 ナショナルサイバートレーニングセンターは、若手セキュリティイノベーターの育成を目的としたプログラム「SecHack365(セックハック サンロクゴ)」の2022年度受講生を、5月10日まで募集している。
サイバー攻撃が多様化・悪質化する現在において、既存のセキュリティソフトウェア等をユーザーとして「利用」するだけでなく、新たなものを自ら生み出せる人材「セキュリティイノベーター」の育成が必要とされている。NICTは、未来のサイバーセキュリティ分野における研究者や技術者の創出に向けて、若年層を対象とする「SecHack365」を2017年度から開講している。
本プログラムでは、25歳以下の学生や社会人から40名程度を公募選抜し、1年間の長期ハッカソンによって研究開発を行う。
受講生(トレーニー)は、大学や企業などさまざまな分野で活躍する研究開発・セキュリティのスペシャリストから成るトレーナー陣から、技術的観点だけでなく継続力や発想力といった観点での指導を受け、作品作りに取り組む。
トレーニー同士が作品を見せ合うことで切磋琢磨し、「作る→見せる→意見をもらう」を繰り返しながら、1人では開発し得なかった作品を作り上げていく。
課題提出時には、アプローチの違いに合わせた5つのコースを選択し、各コースによる選考を行う。トレーニーは、各コース内でのコースマスター・トレーナーの密な指導と、全体指導でのインプットを受けながら、ほかのトレーニーと作品作り・発表を通して議論することにより、自分が設定したテーマを磨き上げて、作品の完成を目指す。
募集要項
- 申込期間:4月19日 14時~5月10日 12時
- 結果通知:5月30日までに、合格者へメールにて通知
- 応募資格:日本国内に居住する25歳以下の学生・社会人(1997年4月2日以降に生まれた人)
- 募集人数:40名程度
- 参加費用:受講費用・指導費用は無料。集合イベントを実施する場合、イベント参加のための交通費・宿泊費等の実費相当分は参加者負担となる(学生[※1]および収入がない人[※2]は全額補助)。
[※1]学生とは学校教育法に規定される学校に在籍する人が対象。
[※2]収入がないことの証明が必要。
トレーニーの研究・開発の支援は、年6回のイベントと通年のオンライン指導で行われる。「SecHack365」の最大の特徴であるオフラインでの対面イベントでは、トレーニー同士やトレーナーとのコミュニケーションから生まれるアイデア・発想を重視した内容を実施する。オンラインイベントでは、発表や議論を中心に、講義・講演や一流研究者・技術者たちとの交流の機会など、研究・開発の推進に役立つさまざまな取り組みを実施予定。
イベント日程と主な内容
-
第1回イベント 6月11日・12日【オンライン】
- 主な内容:オリエンテーション、オンラインキックオフ、オンラインの演習
-
第2回イベント 7月9日・10日【対面・オフライン】
- 主な内容:顔合わせ、インプット、活動ペースの確認
-
第3回イベント 8月24日~26日【対面・オフライン】
- 主な内容:進捗確認、インプット、発表準備
-
第4回イベント 10月1日・2日【オンライン】
- 主な内容:発表会(中間発表)
-
第5回イベント 11月11日~13日【対面・オフライン】
- 主な内容:発表会(アップデートとレビューの発表)
-
第6回イベント 1月27日~29日【対面・オフライン】
- 主な内容:最終発表、審査会
-
成果発表会 2023年3月4日
- 主な内容:成果発表会、翌年度募集説明会
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア