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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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キーパーソンインタビュー

AI時代を生きる子どもたちに必要な「つくる力」とは? アドビ新社長・中井陽子氏に聞く

アドビ株式会社 代表取締役社長 中井陽子氏インタビュー

 生成AIのブームなどによって日々技術の進化を目の当たりにする中、世の中の価値観や教育現場で育むべき力の定義も揺らぎ、移り変わろうとしている。2024年4月、クリエイティブ業界で強い存在感を示す、アドビ株式会社の代表取締役社長に就任した中井陽子氏は、前職の日本マイクロソフトで公共・教育部門統括の執行役員を務めるなど教育業界にも詳しい。この度の代表取締役社長就任の背景や、教育分野におけるアドビの取り組みを交えながら、これからの時代の子どもたちに必要な力について伺った。

アドビ株式会社 代表取締役社長 中井陽子氏
アドビ株式会社 代表取締役社長 中井陽子氏

日本マイクロソフトの執行役員からアドビの代表取締役社長へ

──中井さんは1997年に日本マイクロソフトへ入社され、さまざまな部署を経て2018年からはパブリックセクター事業本部で公共・教育部門統括の執行役員を務めていらっしゃいました。次のキャリアとして現職を選ばれた理由をお聞かせください。

 マイクロソフトでは多様な部署でひと通りのビジネスを経験し、それらの経験を生かして「自分が新たに成長できる場所」を次のキャリアとして選びたいと考えていました。その際、はっきりと意識していたのは「自分のリソースを次世代の子どもたちが活躍できる日本にするために使う」という点です。ですから、海外ではなく引き続き日本市場で尽力すると決めていました。

 そのなかで出会ったのがアドビでした。現職を選んだ決め手は「働く人の魅力」と「これからの時代における可能性の大きさ」です。アドビの製品が持つ、ポップでカラフルなイメージや「すべての人に『つくる力』を」というコンセプトの通り、アドビの社員は、とてもクリエイティブで自由度の高い発想をするんです。そこがとても魅力的で、一緒に働きたいと感じました。

 また、デジタライゼーションが進んでAIがさらに浸透していくこれからの時代は、人だからこそできること、人だからこそ持てる感性や想像力などの価値がより高くなっていくはずです。もちろん教育分野でも「人間の考える力や創造性」が、今まで以上に重要となるでしょう。そうした社会において、アドビは可能性に満ちあふれた世界を提供できると考えています。

──前職との違いや共通点はどのようなところにありますか?

 どちらもアメリカのソフトウェア企業である点は同じです。日本市場に対する適切な投資を得ていくこと、製品に関して日本のユーザーの要望を本部にしっかり伝えていくなどの共通部分もたくさんあるため、長年の経験と知見が生かせると感じています。

 異なる点としては、マイクロソフトの特に公共・教育部門ではインフラを整備することでデジタルトランスフォーメーションを推進してきましたが、アドビが扱う領域はそのインフラの上で、さらに何かを創造することや、よりよいデジタル体験を提供することだと言えます。いずれにせよ、前職で得たデジタルテクノロジーへの理解が、アドビが提供する製品やサービスの価値をわかりやすく伝えることに役立つと考えています。

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AI時代に重要となる「考える力」と「創造性」

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この記事の著者

狩野 さやか(カノウ サヤカ)

 株式会社Studio947のデザイナー、ライター。ウェブサイトやアプリのデザイン・制作、技術書籍の執筆に携わる。自社で「知りたい!プログラミングツール図鑑」「ICT toolbox」を運営し、子ども向けプログラミングやICT教育について情報発信している。著書に『見た目にこだわる Jimdo入門』(...

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関口 達朗(セキグチ タツロウ)

 フリーカメラマン 1985年生まれ。  東京工芸大学卒業後、2009年に小学館スクウェア写真事業部入社。2011年に朝日新聞出版写真部入社。  2014から独立し、政治家やアーティストなどのポートレート、物イメージカットなどジャンルを問わず撮影。  2児の父。旧姓結束。趣味アウト...

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森山 咲(編集部)(モリヤマ サキ)

EdTechZine編集長。好きな言葉は「愚公移山」。

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