優れた堅牢性で子どもたちの創造性を育む「Dell Chromebook」
今回紹介した沖縄県の事例では、いずれもデル・テクノロジーズの「Chromebook 3100 2-in-1」を採用。同製品はそのほか、福岡市や姫路市などの自治体にも導入されている。
デル・テクノロジーズのフィールドマーケティングマネージャーである大久保彩花氏によると、同社の製品は「数あるメーカーの Chromebook の中でも、より優れた堅牢性が特徴」だという。
本体のふちの部分にはラバー素材が採用されており、万が一手を滑らせて落としても、ラバーが衝撃を吸収してディスプレイや本体の破損を防ぐ。東中学校の大嶺教諭も「導入以前からデモなどで頑丈さを目にしていた。学校で生徒が転んだ際も、持っていた Chromebook を盾にしたことで事なきを得た。下敷きになった端末は問題なく使い続けられたことで壊れにくさを実感し、非常に大きいメリットだと感じた」と同社製品の堅牢性について語っている。
さらに2022年1月には後継機となる最新モデル「Chromebook 3110」と「Chromebook 3110 2-in-1」が発売された。いずれも11インチサイズで、CPUには2021年に発売されたばかりの教育向けCPU「インテル Celeron N4500 デュアルコア」を、メモリーには低消費電力でデータ転送速度の速い「LPDDR4x Non-ECC 2933MHz」(4GB/8GB)を搭載し、旧モデルから性能が向上している。
「3110」シリーズは、耐久テストとしてアメリカの国防省などでも採用されているMIL規格の「MIL-STD-810H」のうち、17項目のテストを実施しクリア基準に達している。大久保氏は「上からの落下、移動中の振動、高温多湿の環境での操作確認に加え、水滴耐久テストなども行っており、大きめのコップ1杯分にあたる約340mlの水滴も耐えられるよう、キーボードも防滴処理が施されている」と、耐久テストの内容を解説。特に学校現場では子どもたちが激しく開閉することも多く、ヒンジ部分のトラブルが発生しやすいが、その点「3110」シリーズでは3万回もの開閉に耐えうるヒンジの耐久テストも行われているため安心だ。
またキーボードには、外れにくい「リテンション・キーキャップ」を採用。現場の教員からは「子どもたちがキーボードのキーを外して文字を入れ替えてしまうことを防げる」と好評だ。
「Dell Chromebookは子どもたちが多少乱暴に扱っても壊れにくいという安心感がある。学校現場において子どもたちがのびのびと Chromebook を使えることは、創造性を育む意味でも重要だ」と大久保氏は話す。
最新モデルでは新規格のWi-Fiを搭載し、インターフェースも強化
最新モデルの「3110」シリーズでは、さらにいくつかの新機能が搭載された。
そのひとつが通信環境だ。両モデルともより安定した通信が見込める新規格「Wi-Fi6」を採用したほか、クラムシェル型のChromebook 3110はオプション対応のLTEを搭載すれば、いつでもどこでもインターネットへの接続が可能だ。Google アプリはオフライン時も使用できるが、やはり最大の強みである「リアルタイムでの共有」を活用するのであれば、家庭や校外での学習など、場所を問わずネットにつながるメリットは大きい。
またインターフェースも強化され、教育現場からの要望が多かったHDMIポートを搭載。これにより、電子黒板などの大型ディスプレイやプロジェクターなどにも接続しやすくなった。
さらにChromebook 3110 2-in-1では、ペンで手書き入力ができるスクリーンをオプションで選択できる。 対応するペンをこれまでの「EMR(電磁誘導方式)」から、手書きの精度に特化した「USI(Universal Stylus Initiative)」に変更。優れた筆圧検知を実現することで、手書きでの操作がよりアナログに近いものになった。同社から専用USIペンの販売は行われていないが、他社製品を利用できる。手書きで文字を書くことの多い小学校低学年においては、子どもたちがより自然に手書きを行える環境を用意することも重要と言える。
Chromebook はGIGAスクール構想以前にはなじみがなく、学校現場からは現在も時折とまどいの声が聞かれる。しかし実際に活用した教員からはさまざまな実践が報告されており、何よりも子どもたちが生き生きと Jamboard や Google ドキュメント、Google スライド などを駆使し、共有機能を使いこなしている姿も多く目にするようになった。Chromebook はこれらの Google アプリを使うための最適の道具であり、高速起動によりスマートフォンのような感覚でストレスなく操作することができる。子どもたちのこれからの学びを広げ深めていくツールのひとつとして、ぜひ活用してほしい。