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メルカリCEOの山田進太郎氏が財団を設立、理系分野へ進学希望の女子生徒支援に向け奨学金を支給

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2021/08/04 13:30

 メルカリの代表取締役CEOである山田進太郎氏は、ダイバーシティ&インクルージョン(以下、D&I)の推進に向けて、山田進太郎D&I財団を設立したことを8月4日に発表した。第1弾として、理系分野の高等学校・高等専門学校への進学を希望する女子生徒に向けた奨学金プログラムを実施する。

山田進太郎D&I財団
山田進太郎D&I財団

 これまで企業活動を通じてD&Iを推進してきた山田氏。メルカリでは、社内委員会「D&I Council」の設立や、ジェンダーマイノリティ向けエンジニア育成プログラムの実施などに取り組んできた。また、同社に在籍するエンジニアの半数は外国籍だという。

 しかし「世の中には営利活動では解決できないことがある」と感じた山田氏は、個人資産を投じ、同財団を設立するに至った。なお、中長期的には30億円以上を寄贈するという。

株式会社メルカリ 代表取締役CEO 山田進太郎氏
株式会社メルカリ 代表取締役CEO 山田進太郎氏

 自身も2人の娘の父親である山田氏は、D&Iの課題のひとつとしてジェンダーギャップに注目。現在、国内のエンジニアの女性比率は20%にとどまるなど、理系職種は男性に偏っている。背景には、日本の大学における理工学系女性比率が18.15%とOECDの中でも最低という現状がある。さらに、中学生時点では理系科目の成績の男女差はないにも関わらず、周囲の反対やロールモデルの欠如から、進学時に文系を選択する女子学生が多くなっているという。「こういった状況が娘にも立ちはだかるであろうことを考え、『個人として何かできることがないか』という想いが強くなった」と山田氏は語る。

 財団では中長期的な課題解決として、中高生教育の時点で理系を選ぶ女子学生の増加に取り組む。具体的には、大学における理工学部系の女性比率を2035年までに28%まで伸ばすことを目指す。

 その施策の第1弾として「高校入学時点で理系を目指す女性」100名に対して奨学金を支給するプログラムを開始する。応募・選考・支給などのプロセスを極力オンライン化することで効率化を図り、将来的には常時1000名以上へ支給することを目標とする。また、より多くの人に興味を持ってもらい、気軽に応募できるよう、能力主義ではなく抽選制で支給者を決定する。応募のハードルを下げるため、面接も実施しない(ただし学校の偏りなど多様性の観点から調整を行う可能性はある)。

奨学金募集要項

募集期間

 2021年8月4日から9月30日まで。

対象

 日本国内の高等学校理数科、令和3年度スーパーサイエンスハイスクール指定高等学校、または高等専門学校を受験し入学予定の人(中学校からの内部進学者を除く)。

 性自認もしくは戸籍上の性別が女性であること。

支給金額

 国公立学校が25万円、私立学校が50万円(いずれも年額)。

支給方法と時期

 2022年5月ごろ、指定の口座への振り込みを予定。最大高校在学中の3年間、高専在学中の5年間の支給となる(ただし継続審査を行う)。

採用人数

 最大100名程度。

 また、理系に興味のある女子中学生を対象に、理系職で活躍する女性研究者や起業家が登壇するオンラインイベントが、8月22日の17時~18時に開催される。イベントには山田氏のほか、アーティストで東京藝術大学 デザイン科准教授のスプツニ子!氏や、ジーンクエスト 代表取締役社長の高橋祥子氏、東北大学副学長の大隈典子氏が登壇予定。

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