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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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EdTechZineオンラインセミナー

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家庭学習におけるICT活用の可能性(AD)

子どもの創造力を広げるには大きい画面が重要? 図工×ICTの先生が外部モニターを使ってみた

BenQのアイケアモニター「GW2480T」「GW2780T」/モニター掛け式ライト「ScreenBar Plus」の活用【岩本紅葉先生インタビュー】

 2021年、子どもたちの学びを取り巻く環境が大きく変わりつつある。学校では「1人1台」端末の整備やデジタル教科書、小学校でのプログラミング教育の必修化などのICTの活用に伴い、家庭においても子ども専用のパソコンを検討する保護者も少なくない。そうした中、ICTを巧みに学校の授業に取り入れて、子どもたちの学びの意欲をかき立てる工夫を続けている先生も少なくない。新宿区立富久小学校の主任教諭であり、図画工作専科の岩本紅葉先生も、そうした先生の1人だ。今回は、BenQの24インチと27インチのアイケアモニター「GW2480T」「GW2780T」2台と、モニター掛け式ライト「ScreenBar Plus」を、岩本先生に小学校で図工の現場で使っていただき、その使い勝手と、インプットからアウトプットまで活躍する外部モニターの有効性をお聞きした。

新宿区立富久小学校 主任教諭 図画工作専科 岩本紅葉先生
新宿区立富久小学校 主任教諭 図画工作専科 岩本紅葉先生

ICT活用で、教育界のノーベル賞「Global Teacher Prize 2020」のファイナリストに

――岩本先生は、2020年に教育界のノーベル賞と言われる「Global Teacher Prize 2020」でファイナリストのTop50に選ばれたほか、「ICT夢コンテスト」や「東京新聞教育賞」など、多数受賞していらっしゃいますね。

 ありがとうございます。プログラミングツール「Viscuit(ビスケット)」で音楽に合わせて動く絵を描き、プロジェクションマッピングとして発表した授業をはじめ、ARを使った展覧会、プログラミング関係の展示など、これまでのさまざまな活動を評価していただけたと思っています。

――岩本先生は今年、教員12年目とのことですが、現在の勤務校である新宿区立富久小学校のICT整備状況はいかがでしょうか。

 新宿区立の小中学校は、もともと各校に40台の「Surface」が配備されていましたが、GIGAスクール構想によって、2021年度から1人1台の「Surface Go 2」が配られ、5月の連休明けからようやく活用が始まったところです。

――本格的な活用はこれからだと思いますが、1人1台によって実現できそうなことは何でしょうか。

 以前より私が担当する図工の授業では、ICTは使いたいときに活用していました。子どもたちがもっと慣れてきたら、図工のふり返りや自分の作品紹介をつくってお互いに見せ合うといったことも、1人1台であれば気軽にできると思います。また、今年の展覧会では1人1台を生かして、1人ずつポスターをつくってもらいたいと考えています。

アナログとのバランスを考えた図工×ICTの授業

――最初にプロジェクションマッピングやプログラミングのお話がありましたが、小学校の図工はどちらかと言うとアナログのイメージです。ICTをどのように取り入れていらっしゃるのでしょうか。

 前任校である三鷹市立の小学校での例になりますが、6年生の図工の授業で、ピアニストの方に実際に曲を演奏していただき、生の演奏を聴きながらそのイメージをビスケットで動く絵にするという活動を行いました。

 と言っても、いきなり動く絵を描くのは難しいため、その前段階としてまず5年生で生演奏を耳で感じたり、抽象画を即興で曲にしてもらったりして、ピアニストの方とふれあう活動をしました。そうやってイメージをふくませたあと、今までのアナログの画材を使って絵を描きました。

 5年生での活動を踏まえ、1年後の6年生ではICTを活用して動きを取り入れた作品をつくりました。子どもたちがタブレットで描いている間、ピアニストの方には繰り返し曲を演奏してもらいました。

ピアノの演奏と図工のコラボレーション
ピアノの演奏と図工のコラボレーション

――ほかでは見ないとてもユニークな授業ですね。デジタルだけではなくアナログの素材をとても上手に組み合わせている印象を受けました。ICTを活用する上で、こうした組み合わせは大事でしょうか。

 最近の漫画家さんやイラストレーターさんはパソコンで描く方が多いですが、やはり絵の具の質感や、紙で組み合わせて自分の手で感じながらつくりあげることは、クリエイティブな活動をしていくための素地となります。そういった体験も生かしつつ、最終的には子どもたちがICTとアナログを自由に組み合わせてものづくりができればいいと思っています。そのため、バランスを考えながらICTを取り入れるようにしています。

――ほかにもICTを組み合わせた活動や事例があれば、ぜひ教えてください。

 先ほどのピアノ演奏を聴きながらつくった作品は、実際のピアノの演奏に合わせて壁面に大きく投影する形で発表を行いました。ICTを活用したからこそ、このような表現ができたと思っています。

コンサート会場で作品を投影
コンサート会場で作品を投影

 2年生の「スイミーが見たセカイ」は、国語の授業で「スイミー」に触れるタイミングに合わせ、スイミーが見た世界を想像しビスケットで動く絵を描きました。作品は特別教室の天井や壁に白い不織布を張って投影し、水族館のようにしてみました。

児童が描いた絵が動く水族館
児童が描いた絵が動く水族館

――これは、とても楽しそうですね!

 下校前に鑑賞したのですが、子どもたちが帰らないんです(笑)。「水族館は閉館しましたよ」と言っても、みんな夢中でした。ICTの良い点は、自分たちの作品をダイナミックにアウトプットできるところだと思います。

――これらのプロジェクションマッピングは、岩本先生がつくっているのでしょうか。

 はい。と言っても、子どもたちの作品は動画としてできあがっているので、あとは「PowerPoint」で映像をつなげて編集しています。公立小学校では予算も限られているため、基本的に追加料金がかからないソフトのみを使っています。工夫次第でいろいろな活動ができるんですよ。

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ICTは創造活動のきっかけにもなる

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この記事の著者

相川 いずみ(アイカワ イズミ)

 教育ライター/編集者。パソコン週刊誌の編集を経て、現在はフリーランスとして、プログラミング教育やICT教育、中学受験、スマートトイ、育児などの分野を中心に、取材・執筆を行っている。また、渋谷区こどもテーブル「みらい区」を発足し、地域の子ども達に向けたプログラミング体験教室などを開催している。一児の...

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森山 咲(編集部)(モリヤマ サキ)

EdTechZine編集長。好きな言葉は「愚公移山」。

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