スマホでの学習は画面が小さく課題がある
――ICTを使った学びを行う際、家庭では学習環境をどのように整えるべきでしょうか。
今後の家庭学習では、オンライン授業や動画配信などで、タブレットやスマートフォンを使った学習がますます増えていくことが予想されます。ただ、スマホでは画面が小さく見づらいのも確かです。
本校の中学生は全員1人1台のiPadを持っています。ですがそれでも、Zoomでオンライン授業をしながら、学習を記録する「ロイロノート・スクール」を同時に開くことは画面が小さく難しいでしょう。本当は「Zoom用」と「ロイロノート用」の2台の端末があると良いですが、なかなかそこまでそろえられません。そこで、外部モニターがあれば、先生の操作や授業動画を大きく映すことが可能です。
また、WindowsやMacのノートPC、ChromeBookであれば、接続するだけで簡単に画面を拡張することができます。
iPadなどのタブレットを接続するのであれば、別途、マウスとキーボードを用意すると、さらに使いやすくなりますね。
――外部モニターの大きさは何インチぐらいが良いとお考えですか?
高校生であれば、大学生になったときのことを考えて、27インチぐらいが大きくて見やすいですね。小学生であれば、24インチでも十分でしょう。おそらく、小学生の学習机では、27インチサイズを置くとそれだけでいっぱいになってしまいそうです。高校進学時に、机と一緒に買い替えるのもひとつの方法かもしれません。
最近では動画を作成する子どもが増えています。中学生だとiPadやスマホで動画を作ることが多いのですが、好きな生徒はもっと凝ろうとします。その際、小さい画面だと凝れば凝るほど厳しくなります。こうした創作活動においては、大きな画面は非常に意味があると考えています。
中高生になると、大人顔負けの作品も登場します。たとえば、小学生でiPadなどを使って創作意欲をふくらませ、中学生以降は外部モニターを使うなど環境も整え、さらに高いレベルを目指すというのが、ルートとしてわかりやすいかもしれません。