コニカミノルタジャパンは、多言語通訳サービス「KOTOBAL(コトバル)」において、教育現場での本格展開を4月より開始した。これにより、教育現場の外国人児童生徒やその保護者と教職員のコミュニケーションおよび、児童生徒同士のコミュニケーションの課題を解決し、子どもたちが安心して学び、成長できる環境づくりに貢献する。現在、大阪府大阪市では全小中学校および義務教育学校、東京都板橋区では一部の小中学校などで活用が始まっている。


KOTOBALは、32言語に対応しているAIによる機械通訳と、オペレーターを介したビデオ通訳を利用できるハイブリッド型通訳サービス。近年の訪日外国人増加の背景から、これまで宿泊施設や自治体などに広く導入してきた。今回、教育現場への展開に合わせ、従来のアプリ版に加え、GIGAスクール端末などで利用可能なWebブラウザ版の提供を開始した。これにより、OSに依存せず、より多くの学校や児童生徒が用途に合わせてKOTOBALを利用できるようになった。
KOTOBALは、一斉授業で教員が話す内容を、GIGAスクール端末上でリアルタイムに翻訳できるうえ、KOTOBALを使って生徒から教員や生徒同士で活用できる点が特徴である。例えば、グループワークや児童生徒同士のやり取りにおいては、生徒間で話した言語をAIが自動で判別して瞬時に翻訳し画面に表示することで、会話の流れが途切れることなく対話的な学びを支援することが可能。KOTOBALがあれば、外国人児童生徒は教員や友だちとの双方向のコミュニケーションが取れるようになるため、授業の内容を理解しやすくなるほか、休み時間も友達と楽しく過ごせ、学校生活における精神的な負担が軽減され、安心して学校生活を送ることができる。
また、KOTOBALは通常の翻訳機能に加え、24時間365日、専門の通訳オペレーターによるビデオ通訳に接続できるため、事前のスケジュール調整も不要で、通訳者や日本語指導員がいなくとも、教員と保護者が意思疎通を図ることができる。これにより、保護者との言葉の壁をなくし、教職員の時間的負担も軽減することが可能。

KOTOBALの対応言語は次のとおり。
英語、中国語、韓国語、ブラジルポルトガル語、スペイン語、ベトナム語、タイ語、タガログ語、ネパール語、インドネシア語、ロシア語、ヒンディー語、シンハラ語、フランス語、ミャンマー語、アラビア語、イタリア語、ウルドゥ語、オランダ語、クメール語、デンマーク語、ドイツ語、トルコ語、ハンガリー語、ポーランド語、ポルトガル語、マレー語、モンゴル語、ラーオ語、ウクライナ語、ベンガル語、日本語(音声筆談、やさしい日本語)。
なお、ビデオ通訳はプランにより12〜20言語に対応。24時間365日の対応は、英語、中国語、韓国語、ブラジルポルトガル語、スペイン語の5言語のみ対応している。
また、リアルタイムAI通訳は、英語、中国語、韓国語、ブラジルポルトガル語、スペイン語、ベトナム語、タイ語、タガログ語、ネパール語、インドネシア語、ロシア語、ヒンディー語、フランス語、アラビア語、イタリア語、オランダ語、デンマーク語、ドイツ語、トルコ語、ハンガリー語、ポーランド語、ポルトガル語、ウクライナ語の23言語に対応している。
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