2025年(令和7年)度から実施される大学入学共通テストの「情報I」について、受験を必須とする国立大学のうち、これまで「配点なし」としていた3校が、2026年(令和8年)または2027年(令和9年)より同科目を新たに配点化することを相次いで発表している。
香川大学は、2027年(令和9年)の大学入学共通テスト「情報I」について、一般選抜前期課程では同科目を課しているすべての学部・学科などの募集単位で、一般選抜後期課程では同科目を課している教育学部、法学部、経済学部、創造工学部において募集単位で、学校推薦型選抜IIでは創造工学部の募集単位で、配点化することを3月に発表した。あわせて、医学部医学科では大学入学共通テストの「情報I」を、高等学校における基礎学力の修得度を見るために利用する科目として追加する。
徳島大学は、同じく2027年(令和9年)の大学入学共通テストから、「情報」の点数化を予定していることを発表している。
北海道大学は、2026年(令和8年)度入学者選抜(一般選抜)から、従来は「配点なし」としていた「情報I」を「配点あり」としている。
これまで、いくつかの国立大学が大学入学共通テストの「情報I」について、受験を必須としていたものの成績は配点の対象にしていなかった。これに対して情報処理学会は、配点しない科目の受験を強いるのは入試の実施根拠そのものを喪失することになり、高校教育におけるその科目の意義を否定することになると批判していた。
今回、香川大学、徳島大学、北海道大学が、時期は異なるものの大学入学共通テストの「情報I」を配点化すると発表したことで、情報処理学会が批判の対象としていた国立大学が、すべて「情報I」の配点化を決定したことになる。
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