イマーゴは、同社が九州大学内に設置するシンクタンク部門「iQ Lab」において、同学の現役大学生を対象に実施した、「大学生のAI利用実態調査」の結果を7月24日に発表した。同調査は、5月29日〜7月4日の期間に行われ、760名から有効回答を得ている。
調査対象者に、ChatGPTなど生成AIサービスの利用頻度を尋ねたところ、「ほとんど毎日利用する」という回答は28.7%となり、「週に何度か利用する」が43.3%でもっとも多く、7割超の学生が週に1回以上生成AIサービスを利用していることが明らかになった。一方で、「利用していない」という回答は2.4%にとどまっている。
学業・事務用途に限らず、プライベート領域における生成AIサービスの利用頻度を尋ねた質問では、「よく利用する」と「たまに利用する」を合わせた割合は64.2%を占めた。

もっとも利用頻度の高い生成AIサービスとしては、「ChatGPT」(82.2%)が最多となり、以下「Google Gemini」(6.9%)、「Microsoft Copilot」(5.8%)が続いている。一方、「Perplexity AI」は1.2%、「利用していない」は2.6%にとどまった。

生成AIサービスの使い方を尋ねたところ、学術・事務系においては「情報検索」「レポートの作成」「論文検索」などでの使用例があった。一方、生活の中での使用は「AI彼氏」「恋愛相談」「人生のやりたいことリスト作成」「洋服選び」「お金の相談」といった、「デジタル親友」のような使われ方がみられる。

生成AIサービスの利用開始時期を尋ねた質問では、「大学1年生」(46.9%)がもっとも多く、「高校時代から利用していた」(30.6%)がそれに続いた。

生成AIサービスの利用開始時期を年齢別でみると、現在18〜19歳の学生では、半数が「高校生のときにAIを使い始めた」と答えている。

生成AIサービスの料金体系についての質問では、「広告を見てもいいから無料で使いたい」という回答が77.0%に達しており、「有料でも広告なしを選びたい」は10.4%となった。一方で、もしAIの回答内容に広告主の影響が及んでいるとしたらどう感じるかを尋ねたところ、「あまり許容できない」(42.7%)と「まったく許容できない」(32.0%)を合わせた割合が約75%となっている。
なお、今回の調査を実施した「iQ Lab」では、若年層のライフスタイルおよび市場研究の一環として継続的に若年層のAI利用実態を分析している。若年層に向けたAI活用サービスのUX戦略策定やUIデザイン、九州大学の学生支援事業での生成AI導入を行う予定となっている。
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