スプリックス教育財団は、世界6か国における小学4年生および中学2年生相当の子どもと、その保護者を対象に実施した、「基礎学力と学習の意識に関する保護者・子ども国際調査2025」のうち、基礎学力としての「プログラミング」に関する結果を10月29日に発表した。同調査は4〜8月に行われ、日本では小学4年生382名、中学2年生94名、保護者293名から回答を得ている。
調査対象者に、プログラミングをできるようになることは大切だと思うかを、計算力や読解力と比較して尋ねたところ、日本では「プログラミングをできるようになることは大切だと思う」について「そう思う」または「ややそう思う」と答えた人が多数派となった。
保護者では「プログラミングをできるようになることは大切だと思う」という肯定的な回答が77.1%であったのに対して、「計算力は大切だと思う」という回答は98.3%、「読解力は大切だと思う」という回答は99.7%となっている。小学4年生と中学2年生の回答も同様の傾向となり、日本では多くの人がプログラミング能力を重視しているものの、計算力や読解力をより重視する傾向が明らかになった。
なお小学4年生と中学2年生の比較では、中学2年生の方が肯定的な回答の割合が低い。学年が上がるごとに、基礎的な学力に懐疑的な意見が多くなることがうかがえる。

プログラミングや計算力、読解力ができるようになることは大切だと思うかについて、他の国(エクアドル、ペルー、エジプト、インドネシア、ネパールの5か国)と比較すると、計算力や読解力は日本を含むすべての国で9割超の保護者が「大切」だと回答している。
プログラミングに対する肯定的な回答は、エクアドル、ペルー、エジプト、インドネシアの保護者では95%以上に達したものの、ネパールの保護者では84.8%、日本の保護者では77.1%に留まった。この傾向は、小学4年生、中学2年生でも同様となっている。

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