G-FLEXは、同社独自のメソッド(Reflex training)とAI音声認識技術により、英語発話能力のテストの公平性を解決できるシステム「RVS」を開発したことを4月10日に発表した。RVSはテストの公平性だけでなく、英語スピーキング教育そのものの形を提案している。
2022年11月に、英語のスピーキングテスト「ESAT-J」が東京都公立中学3年生を対象に初めて受験に導入された際、以下の問題が指摘された。
- 不確定な解答かつそれぞれの講師による採点で公平性を欠く
- 指導資格者による個々の採点でコストと時間が掛かる
- 一社独占によるテスト
- 録音機器の不具合による採点ミス
これらの問題の解決策として「RVS」には以下の特徴がある。
- 明確な解答を持つ
- 人間ではない採点(AIが判定)で公平性がある
- 各生徒が全く同じ条件での採点基準である
-
何を測定するかが明確
- 正しいセンテンスが言えているか(言語構造と知識)
- 基本レベルの発音ができているか
- 文法(前置詞、時制など)が正確に言えているか
採点基準は、システムのプログラミングで変えることも可能となっている。また、「RVS」はあくまでプラットフォームなので、問題は任意の団体でコンテンツを制作できる。
「RVS」には、AI音声認識と同社独自メソッドの「Reflex training」が組み込まれている。「Reflex training」では、講師(ビデオ)の質問に対し、Yes/No/Questionが指示され、それに対してフルセンテンスを付けて答えていく。解答は明確なセンテンスなので、音声認識において文字起こしをし、間違いを抽出できる。時制、前置詞など文法的なことが正しく言えているかも測ることができる。
さらに「RVS」は、言語構造、文法など英語のスピーキング能力そのものを上げる点で、生徒の学習に役立てることができる。「RVS」が提案するのは、家庭で発話練習を行い、学校で発表・実践するやり方で、教師はクラウド上での生徒の進度を見て、個々の生徒のコーチとしての役割を担う。
なお、「RVS」の音声認識にはMicrosoft社の「Azure AI」が使われている。
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