お絵描きアプリは絵を描くだけ?
普段から低学年の教室では子どもたちが自由帳にお絵描きをする姿をよく目にします。そのことからも、低学年の端末活用でまず思いつくことは「お絵描き」ではないでしょうか。楽しそうにお絵描きをする子どもたち。しかし「好きに絵を描いているだけでいいのか?」と疑問に感じる先生もいらっしゃると思います。確かにそれだけでは学習として不十分かもしれません。しかし、お絵描きアプリの汎用性は抜群です。情報教育や各教科の学びに位置づけて活用していきましょう。
今回から複数回に分けて、お絵描きアプリ「描画キャンバス」を使った実践を紹介していきます。連載の第1回では描画キャンバスで画像に落書きをしましたが「画像に絵を描く(色を塗る)こと」は、さまざまな授業に応用できますよ。
モノクロ粘土をカラー化!? これぞコンピューターならでは!「GIGA粘土」
「GIGA粘土」とは
従来の油粘土でつくった作品にコンピューター上で絵を描き足したり、色をつけたりする、GIGA端末を活用した創作活動です。
使用アプリ
- カメラ
- 描画キャンバス
展開
(1)課題設定
(2)作品制作
まずは粘土を伸ばし、広げた平べったい粘土で作品をつくりましょう。海、山、空、宇宙などテーマを決めるとよいですね。
(3)撮影
出来上がったらカメラアプリを使って撮影しましょう。このとき、平らになるように粘土板と平行に撮るのがコツです。写真が撮れたら粘土は片づけてしまいましょう。作品はコンピューターの中にきちんとありますよ。
(4)色付け
描画キャンバスを使って撮影した画像に色を塗ります(第1回参照)。鉛筆やペン、チョークなどたくさんの道具を使ってみましょう。間違えてもコンピューターならすぐにやり直すことができますね。
(5)GIGA粘土ミュージアム
作品が完成したらChromebookをテントモードにして展示しましょう。テントモードはもうおなじみですね。「GIGA粘土ミュージアム」で友だちの作品を鑑賞し、よいところを見つけましょう。
(6)まとめ
以下のことを学習のまとめとして押さえましょう。
- 色違いの作品が何枚もつくれること
- 作品の置き場所がいらないこと
- 画像として作品が残せること
- これらはコンピューターだからできること(コンピューターのよいところを体感する)
【ちょいワザ】不透明度
不透明度の数字を小さくすると、ペンの色が薄くなり重ねて塗ることができます。違う色を重ねると色が混ざってグラデーションをつくることもできます。
【ちょいタシ】プリントアウト
画像として保存し、プリントアウトすれば掲示板に掲示することもできます。コンピューターと実物の紙のよさの両方を生かしていきましょう。