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公立高校でゼロからICT教育を実践した先生が解説! プロジェクターを活用した授業の可能性

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2020/06/17 07:00

 全国の休校にともなうオンライン化とGIGAスクール構想により、学校のICT化が急ピッチで進んでいる。1人1台のコンピューターだけでなく、学校の各教室に大型スクリーンやプロジェクター、電子黒板などの導入も進む。その中でも「現場の先生から『プロジェクターをさらに活用したい』などの問い合わせが多い」と話すのは、EdTechZineの人気連載「ゼロから始めてここまでできる! 公立高校でのICT教育実践」を執筆する浅見和寿さんだ。浅見さんは、これまで公立高校においてICT機器を取り入れた授業を実践し、担当する国語でプロジェクターを活用した授業行ってきた。そんな浅見さんに、改めて授業でプロジェクターを使う際のポイントを伺った上で、今回はBenQの教育向けプロジェクター「EW800ST」を実際に使っていただき、使用感を聞いた。

浅見和寿さん。公立高校でプロジェクターを使った授業を実践してきた。
浅見和寿さん。公立高校でプロジェクターを使った授業を実践してきた。

「板書時のロスをなくしたい」から始まったICT

――EdTechZineでの連載「ゼロから始めてここまでできる! 公立高校でのICT教育実践」が大変好調です。浅見さんは早くから高校でICTを活用した授業を実践してこられたのですね。

 はい。現在は行政に出向しておりますが、昨年度まで公立高校の国語の教員として、10年近くプロジェクターなどのICT機器を使いながら、授業を行ってきました。

――どのようなきっかけでICT機器を授業で活用することになったのですか?

 教員として駆け出しのころは、かつて自分が受けた授業をトレースして行っていました。すると、自分が生徒のときには意識していなかった「先生は何度も同じ内容を板書している」ことに気付いたのです。

 そして「板書中に何を考えているのか」、その視点や思考について生徒に直接聞いてみました。すると、「先生に隠れて見えないから板書が終わるまで待っている」「指示がなければ何もしてない」といったことがわかったのです。そこで、生徒が死角なしにずっと黒板を見ることができ、ロスがない授業の方法は何かないか……と考えて、ICTが持つ力の必要性にたどり着いたのです。

プロジェクター導入で授業がスピードアップ!

――プロジェクターを使って大きく変わったことはありますか?

 まず、圧倒的に授業スピードが変わりましたね。ボタン1つを押すだけですぐ説明に入れます。私が黒板に書く時間がなくなり、生徒を見ている時間が圧倒的に多くなりました。結果として、生徒が寝たり内職したりしなくなりました(笑)。

――先生がずっと見ていることで、生徒も受け身にならず、主体性を持つようになりそうですね。

 そうですね、その部分はすごく変わりました。生徒からも「先生に隠れて板書が見えないということがなくなった」と、好評でした。

――国語の授業では、具体的にはどのように活用されているのでしょうか。

 1つは、本文や解説をPowerPointで作るスタイルです。解説をアニメーションで作っておくと、「ここは四角で囲むんだよ」と話しながらボタンを押すと文章が四角で囲まれる。資料はすべてPowerPointでも作成できますが、私は少し手書きの部分も入れないと熱量が伝わりにくいと思っています。ですので、プロジェクターで映す部分と、手で書きこむ部分を分けています。

手で書き込む部分をあえて残す。
手で書き込む部分をあえて残す。

――授業中、生徒がプロジェクターを使って発表することもあるとお聞きしました。

 はい。たとえば「この作品についてどう考えるか」といったテーマを考えてもらい、教室の前に出て発表します。生徒がGoogle Classroomに自分のデータをアップロードし、私がパソコンでそのデータをプロジェクターで映します。ページ送りは生徒のタイミングでできるように操作を教えて、生徒が自ら行っていました。


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著者プロフィール

  • 相川 いずみ(アイカワ イズミ)

     教育ライター/編集者。パソコン週刊誌の編集を経て、現在はフリーランスとして、プログラミング教育やICT教育、中学受験、スマートトイ、育児などの分野を中心に、取材・執筆を行っている。また、渋谷区こどもテーブル「みらい区」を発足し、地域の子ども達に向けたプログラミング体験教室などを開催している。一児の...

  • 森山 咲(編集部)(モリヤマ サキ)

    EdTechZine編集部/CodeZine編集部所属。映像系美大生、組み込み系ソフトウェアエンジニアを経て2016年10月に翔泳社へ入社。好きな色は青色全般。

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