SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

次回のオンラインセミナーは鋭意企画中です。準備が整い次第、お知らせいたします。

EdTechZineオンラインセミナー

EdTechZineオンラインセミナー

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

イベントレポート(アクティブラーニング)

どんな仕事でも必要な「伝える力」を磨く授業を小学生が体感!『プレゼンドリル』発売記念イベント

「親子でプレゼン!西脇資哲×リンダ・リウカスと一緒にプレゼンテーションを学んでみよう!」レポート

 日本マイクロソフトの業務執行役員であり、エバンジェリストとしても活躍する西脇資哲(にしわき・もとあき)氏。西脇氏の個人的な活動の中に、立命館小学校で行っている「伝えることを学ぶ授業」がある。その授業を親子で体験できるイベントが6月9日、東京・日本橋にあるサイボウズ本社で開催された。同イベントには子どもプログラミングの世界で活躍中のリンダ・リウカスさんがスペシャルゲストとして登壇。どのようなイベントとなったのか、その概要をレポートする。

どんな職業でも「伝える力」は求められる

 6月19日、西脇氏の著書『プレゼンドリル 伝えかた・話しかた(以下、プレゼンドリル)』が発売。それを記念したイベント「親子でプレゼン!西脇資哲×リンダ・リウカスと一緒にプレゼンテーションを学んでみよう!」が、発売の10日前となる6月9日に開催された。

 エバンジェリスト活動で身につけたプレゼンテーション能力を生かし、これまで企業や官公庁など、さまざまな場所で社会人向けにプレゼンテーション講座を行ってきた西脇氏。2010年に「エバンジェリスト養成講座」を開始し、2015年にはそれをまとめた『新エバンジェリスト養成講座』を翔泳社から出版。こうした活動をする中で、「小中学生にも教えてほしい」といった要望があり、5年前より、立命館小学校で「上手に伝えること=プレゼンテーション」を学ぶ授業を行っている。今回出版した『プレゼンドリル』は実際に立命館小学校で西脇氏が行っている授業を書籍化したものだ。子どもにもわかりやすい言葉が使われているが、仕立ては大人向けの『新エバンジェリスト養成講座』と同様の章立てになっており、親子で一緒にプレゼンテーションが学ぶことができる。イベント当日は35組の家族が参加。会場はほぼ満席となった。

会場は多くの親子連れでにぎわった
会場は多くの親子連れでにぎわった

 まずは西脇氏が登壇。セッション冒頭で、「AIが人間の能力を完全に上回るようになると、多くの職業・作業をAIが担うことになります。今の子どもたちの65%は、大学卒業時に現在ない職業に就く。しかし、どの職業のどの立場でも求められる能力があります。それが伝える力です」と熱く語る。

西脇資哲氏
西脇資哲氏

 例えばYouTuberは、現在小中学生の中で人気の職業である。YouTuberに欠かせないのが、インプットではなくアウトプット、つまり考え発信する力である。その能力を身につけないと、YouTuberとして世界に羽ばたくことはできない。だが小学校や中学校で行っているのはインプットの教育である。

 「例えば『リンゴの重さは250グラム』とファクトを教えるインプットの教育はもちろん大事です。ですが、これからはリンゴの重さを『ミカンより重い』といったように、自分の視点や考えをプラスして相手に伝える能力を身につけることがより重要となります。人生はプレゼンテーションの連続だからです」(西脇氏)

成長と共に伝える能力は衰える

 だが、私たちは成長と共に伝える能力が衰えていくという。

 「小学生は本当にプレゼンテーション能力が高い。棚のものを取ってもらうときでも『あれ取って』で通じます。これは相手の顔を見て、ちゃんと表現して伝えているからです。しかし中学生になって思春期を迎えると、急に表現力が減ってしまう。プレゼンテーション力が減ったまま大人になって引き上げようと思っても大変。だから子どものうちに身につけておくことが大切なんです」(西脇氏)

 2016年より京都大学iPS細胞研究所のコミュニケーションアドバイザーに就任した西脇氏。ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授も、当初は手や指を動かすことなくプレゼンテーションを行っており、「あまりうまくなかった」と西脇氏は振り返る。それが今では手や指を大きく動かすようになり、プレゼンテーション上手とも言われている。

 さらにプレゼンテーション上手と言われるもうひとつのコツがある。それは「事実(ファクト)と意見(オピニオン)を意識し、順序を設定すること」だという。

 「こうした伝える力が身につくよう、ドリル形式で提供しています。伝える力を身につけることで仲間を増やすことができるのです。ぜひ、子どものうちに伝えかたを学んでください」(西脇氏)

次のページ
リンダさんが考える、上手にプレゼンテーションをする3つのコツ

関連リンク

この記事は参考になりましたか?

イベントレポート(アクティブラーニング)連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

中村 仁美(ナカムラ ヒトミ)

 大阪府出身。教育大学卒。大学時代は臨床心理学を専攻。大手化学メーカー、日経BP社、ITに特化したコンテンツサービス&プロモーション会社を経て、2002年、フリーランス編集&ライターとして独立。現在はIT、キャリアというテーマを中心に活動中。IT記者会所属。趣味は読書、ドライブ、城探訪(日本の城)。...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


この記事をシェア

EdTechZine(エドテックジン)
https://edtechzine.jp/article/detail/2304 2019/06/21 07:00

おすすめ

記事アクセスランキング

記事アクセスランキング

イベント

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

記事アクセスランキング

記事アクセスランキング