SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

次回のオンラインセミナーは鋭意企画中です。準備が整い次第、お知らせいたします。

EdTechZineオンラインセミナー

EdTechZineオンラインセミナー

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

GIGAスクール構想時代における学級担任のススメ

「生成AI」を学校の授業に取り入れる際に必ず注意すべきこととは? 思考を「見せる」ところから始める

GIGAスクール構想時代における学級担任のススメ 第15回

【解説】思考を「声に出す」:授業での見せ方

 授業で生成AIを扱う際に大切なのは、教師が「どのように考えているのか」を、子どもにわかる形で示すことです。Think-Aloud(思考発話)やCoping Modelで述べたように、判断や迷いのプロセスをあえて声に出すことで、子どもは「生成AIの出力をそのまま受け取らず、確かめながら使う姿勢」を自然に身につけていきます。これは、生成AIに限らず、通常の授業で行われる行為であり、先生方が得意とすることでしょう。

 ですから、実際の授業では、特別な技法は必要ありません。生成AIの回答を見ながら、次のような短いつぶやきを意図的に挟むだけで十分だと言えます。

「どこが根拠なのかな?」

「ここは少し怪しいですね。教科書と照らし合わせてみましょう」

「この表現は偏っていないでしょうか?」

「別の視点も聞いてみたほうがよさそうですね」

 これらの声かけには、文科省ガイドラインで示されている「人間中心・情報活用能力・公平性」といった観点が自然に含まれています。

出典を示すという視点について

 また、授業で生成AIを使う際には、著作権や出典の扱いも重要なポイントになります。例えば、生成AIが作った説明文や資料をそのまま用いる場合には、次のような配慮を教師自身がやってみせる必要があります。

  • この説明は生成AIが作成したものであることを明記する
  • 元となる資料がある場合は、出典を必ず示す
  • 引用部分がある場合は、どこが引用なのかをはっきりさせる

 教師が生成AIの出力をそのまま使わず、「引用部分はここですね」「この説明は生成AIが作ったものです」と丁寧に扱う姿勢を示すことで、子どもたちは「情報の出どころを明確にする習慣」を自然に身につけていきます。

 著作権や出典の観点で押さえておきたいのは、生成AIの出力をそのまま利用する場合には、その旨を明記させることです。ただし、その前提として「本当にこの出力を使ってよいのか」を批判的に検討し、内容を評価する工程を必ず挟む必要があります。

 これはガイドラインの「人間中心の視点」とも一致しており、生成AIが出した案を無条件に採用するのではなく、人間が判断し、責任をもって扱う姿勢を育てることにつながります。

つまずきや確認のプロセスを見せる意味

 さらに、教師があえて立ち止まり、迷い、確認する姿は、Coping Modelの効果として述べたように、子どもに安心感を与え、自己調整学習を促します。完璧な回答を提示するより、試行錯誤のプロセスを見せるほうが、生成AIとの適切な距離感を理解しやすくなります。

 こうした「思考の実況中継」は特別な準備を必要とせず、日常の授業の中で無理なく取り入れることができます。生成AIを扱う授業では、教師が先にその思考過程を外化してみせることが、子どもにとって安全で主体的な学びにつながる大切なステップとなります。

次のページ
【まとめ】授業で生成AIを使う、その前に

この記事は参考になりましたか?

GIGAスクール構想時代における学級担任のススメ連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

鈴谷 大輔(スズヤ ダイスケ)

 公立小学校教諭。プログラミング教育の教員コミュニティ「Type_T」代表。みんなのコード プログラミング教育 養成塾(2019夏期集中コース)修了。プログラミング教育関連のイベント運営に複数携わる。放送大学「Scratchプログラミング指導法」ゲスト出演。Maker Faire Tokyo 201...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


この記事をシェア

EdTechZine(エドテックジン)
https://edtechzine.jp/article/detail/13451 2026/02/13 07:00

おすすめ

記事アクセスランキング

記事アクセスランキング

イベント

EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

記事アクセスランキング

記事アクセスランキング