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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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キーパーソンインタビュー

年額492円でCreative Cloudが使える! 破格の学校向けライセンスを提供したアドビの展望とは


 企業の求める人材が変わってきている今、その前段階にある教育の現場はどう変わっていけばよいのか。クリエイティブソフトウェアAdobe Creative Cloudを提供するアドビは、今年6月に、小中高の学校向けユーザー指定ライセンスを年額492円という破格の金額で提供することを発表した。教育の現場に、アドビはどのように関わっていくのか。同社のマーケティング本部副社長の秋田夏実氏に、詳しく話をうかがった。

アドビ システムズ 株式会社 マーケティング本部 副社長 秋田夏実氏
アドビ システムズ 株式会社 マーケティング本部 副社長 秋田夏実氏

創造的問題解決能力を企業は求めている

 「これまでの時代は就職すれば、一から企業が育ててくれました。企業のフローにのることで、まっさらな状態であっても、企業の作法や仕事の方法を覚え、そのカラーに染まっていくことができました。しかし、これからは違います。企業の中のさまざまな問題について、最初から舵取りを一緒にやってくれる人、寄与できる人を、企業が求めるようになりました」

 そう話すのは、秋田夏実氏。アドビのマーケティング本部副社長として働く傍ら、3人の子の育児にも奮闘するワーキングマザーだ。

 先日の記事でもお伝えしたように、6月に発表されたアドビの「新卒採用で企業が重視するスキルについて」の調査では、企業もイノベーションにより生き残りをかけて"創造的問題解決能力"を重視していること、また新卒採用にもその能力を求めていることが明らかになった。一方で、学生や保護者側からも、学校にそうした力を養う教育への期待が高まっている。

 創造的問題解決能力とは、「日本をはじめ世界中の課題を見つけて、これまでになかった解決策を見出していかなければいけない。いわば、『答のないものに対して、解決策を見つける』ことだ」と、秋田氏は話す。「課題を整理し、仮説を組み立てて、解決策を生み出す。そして行動に移す。この一連を実行できる力を創造的問題解決能力といいます」。

企業において、創造的/クリエイティブであることはまずます重視されつつある(新卒採用調査資料11ページ目から引用)
企業において、創造的/クリエイティブであることはまずます重視されつつある(新卒採用調査資料11ページ目から引用)

日本のZ世代は自分が創造的であることに自信が持てない

 しかし、企業からのそうした要望がある一方で、気になるデータが出ていると言う。

 それが、同社が昨年6月に発表した「Gen Z in the Classroom: Creating the Future(教室でのZ世代:未来を作る)」の調査結果だ。

 「12~18歳の、いわゆる『Z世代』と呼ばれる層にアンケートを行ったところ、『自分が創造的かと思うか』という調査において、日本はわずか8%しか『創造的である』という回答が得られなかったのです。これは諸外国と比べて著しく低いものです。日本人の特色である奥ゆかしさを抜かしても、明らかに低い数値です」

 日本のZ世代の数値が低い理由としては、決して創造性がないわけではないと言う。秋田氏は、「自分の創造性に自信が持てない人が多いということに他ならない」と話す。

 では、どうやって彼らに自信をもってもらうか。

 「それには実体験しかありません。そのためには、日常生活の中で、身近な課題解決を、試行錯誤して彼らなりにやってみるしかないのです。そうした体験を積み重ねてはじめて、自信がもてるようになるでしょう」

日本はわずか8%しか「創造的である」という回答が得られなかった(Z世代への調査資料7ページ目から引用)
日本はわずか8%しか「創造的である」という回答が得られなかった(Z世代への調査資料7ページ目から引用)

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鉛筆の延長線にある1つの道具としてアドビのクリエイティブソフトを使ってほしい

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この記事の著者

相川 いずみ(アイカワ イズミ)

 教育ライター/編集者。パソコン週刊誌の編集を経て、現在はフリーランスとして、教育におけるデジタル活用を中心に、全国の学校を取材・執筆を行っている。渋谷区こどもテーブル「みらい区」を発足しプログラミング体験教室などを開催したほか、シニア向けサポートを行う渋谷区デジタル活用支援員としても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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