OVA(オーヴァ)は、同法人の開発・提供する自殺対策を目的とした1人1台端末向けブラウザ拡張機能「SOSフィルター」に関する、2025年1〜3月のデータを7月17日に公開した。

「SOSフィルター」は、児童生徒が端末で深刻な悩みに関するワードを検索した際、相談窓口やセルフケアに関する情報をプッシュ型で届けられる無償のブラウザ拡張機能。「GIGAスクール構想」に基づいて配布される1人1台端末にインストールでき、7月時点でGoogle ChromeとMicrosoft Edgeに対応する。さらに7月時点で、8つの教育委員会および1つの私立中高一貫校で導入され、約14万台の1人1台端末にインストールされている。
対象となる検索キーワードは、「自殺」「学校での人間関係(いじめなど)」「家庭での人間関係(虐待など)」「性暴力」「自傷」「精神疾患」の計6カテゴリで、約5000個が設定されている。
2025年1〜3月の期間で、約7万台の利用データを集計したところ、「SOSフィルター」が表示されたユーザー数は1か月あたり平均1206となった。約58人に1人の児童生徒が、深刻な悩みに関する検索をしていることが明らかとなっている。
カテゴリ別の検索ユーザー数は「精神疾患」が40.1%、「自殺」が22.0%、「学校での人間関係」が19.0%、「性被害」が7.2%、「自傷行為」が6.3%、「家庭での人間関係」が5.3%となっている。
検索したキーワード別のデータとしては、「死にたい」「いじめ」「自殺」といった言葉が上位を占めるほか、「オーバードーズ」「助けて」「リスカ」「うつ病」「自律神経失調症」といった言葉が多く検索された。

「SOSフィルター」によって表示された、相談窓口やセルフケアに関する外部リンクをクリックしたユーザーが利用しているのは、「しんどい気持ちを抱えた人向けのWeb空間」(20.3%)がもっとも多く、以下「チャット相談窓口」(14.7%)、「気持ちを吐き出せる掲示板」(11.7%)が続いている。

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