押し付けはNG！「丁寧な対話」をしていこう
私
でも、正直どうすればいいのか……。「これだから古い考えの先生たちは」って思ってしまいそうになる自分もいて……
一郎
それはやめたほうがいいね。温度差があるのは当たり前だし、無理に押し付けると逆に反発が強くなるよ
私
確かに、そういう風に思うのも失礼ですよね。どうすればいいんですか？
一郎
まずは、丁寧に対話をすることが大事だよ。それぞれの先生が抱えている不安や、なぜ消極的なのかを聞いてみること。強制ではなく、相手の立場を尊重しながら進めるのがベストだよ
私
なるほど、それはこの問題に限らず、いろいろなところで大切な心得だと思います
一郎
うん。端末の活用だけが学校現場で特別なトピックというわけじゃないんだ。まずはそうした先生方が大切にしているものを理解すること。そして、その大切なものをさらにエンパワメントしてくれる道具としての活用を提案してみるといいよ
私
そうなると、こちらの知識も相当なものが必要となりそうですね
一郎
そうだね。でも、そのために何も一気に進める必要はないんだよ。まずは小さなステップから始めるのが大事。例えば、校務でのICT活用を少しずつ導入するところから始めてみたらどうだろう？
私
校務での活用ですか？
一郎
授業でいきなり使い始めるのは、確かにハードルが高いよね。だから、まずは校務でICTを活用してみるんだ。例えば、出欠管理や会議の議事録作成、資料の共有など、日常的な業務にICTを使うことで、少しずつ慣れていける。校務での活用なら、子どもたちが絡まない分、気軽に試せるという面もあるからね
私
確かに、授業だと子どもたちに影響が出てしまう可能性があって、不安を感じる先生も多いですし、まずは自分の業務に取り入れるところから始めれば、抵抗感も少なくなりそうですね
一郎
その通り。例えば「Google Classroom」を使って職員会議の資料を共有したり、アンケートを「Googleフォーム」でとったり。こうした小さな積み重ねからスタートすると、先生方も「あ、意外と使いやすいんだな」と感じるようになるんだよ。そこから、授業に取り入れるハードルがどんどん下がっていくはずだよ
私
なるほど！ 実際に先生方に体験してもらうことで、抵抗感を減らしていくんですね。私も職員会議で提案してみようと思います
【解説】まずは校務での活用から始める
授業でのICT活用に抵抗感を持つ教員は少なくありません。そのため、まずは校務の中でICTを活用していくことから始めるのが効果的です。例えば、出欠管理や会議資料の共有、アンケートの集計といった業務にICTを使うことで、教員が少しずつ慣れていくことができます。子どもたちが絡まない分、失敗しても大きな影響が少なく、安心して試すことができます。