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GIGAスクール構想時代のコンピュータ教室

【新しいコンピュータ教室】ハイスペックPCや3DプリンターをPBLに活用──埼玉県戸田市「STEAM Lab」

GIGAスクール構想時代のコンピュータ教室 第1回

 GIGAスクール構想により1人1台端末が整備され、従来のコンピュータ教室の在り方が問われている。コンピュータ教室を廃止する自治体もある中、2022年12月、文部科学省は「GIGAスクール構想に基づく1人1台端末環境下でのコンピュータ教室の在り方について」の通知を発出。従来のコンピュータ教室を更新し、機材の高性能化やファブスペースを整備する例を提示した。それに先駆けて埼玉県戸田市では企業と連携し、2021年の戸田東小学校・中学校の校舎建て替えに伴い、高性能の機器がそろう教室「STEAM Lab」を校内に設置。ハイスペックPCや3Dプリンター、大型提示装置を備えたこのSTEAM Labは、PBL(プロジェクト型学習)などで活用されている。本稿では教室を紹介するとともに、戸田市教育委員会の布瀬川裕貴氏と戸田東小学校校長の髙橋博美氏に、新しいコンピュータ教室の活用方法をお聞きした。

産官学連携で公立小中学校に多様な機器をそろえた「STEAM Lab」

 今回紹介する「STEAM Lab」は、埼玉県戸田市立戸田東小学校・中学校の校舎内に、2021年6月に設置された。

 戸田市は全国でも先進的な教育改革を進めており、「Subject」「EdTech」「EBPM」「PBL」の頭文字から取った「戸田市SEEPプロジェクト」では、授業改善や学習者主体のICT活用、産官学連携による教育研究、STEAM教育の基盤づくりなどを行っている。

 戸田東小学校・中学校にSTEAM Labが設置された理由として、戸田市教育委員会の布瀬川裕貴氏は「校舎を新設するタイミングであったのはもちろんだが、かねてより1人1台端末のスペックでは実現できないクリエイティブな学びを実現したいと思い、STEAM Labを構想していた。実証を行うにあたっては小学校と中学校、2つの校種がある点が適しており、何より両校がPBL・STEAM教育の研究に取り組んでいたのが大きかった」と述べる。

戸田市教育委員会 教育政策室 主幹 兼 指導主事 布瀬川裕貴氏
戸田市教育委員会 教育政策室 主幹 兼 指導主事 布瀬川裕貴氏

 STEAM Labの設置にあたっては、半導体メーカーとして知られるインテルがパートナー企業とともに全面的にサポートした。同社およびパートナー企業は、21台のハイスペックのデスクトップPCと4Kのディスプレイ、3台の3Dプリンター、10台のプログラミングロボット、大型提示装置などを提供。

 「こちらが用意したのは、机と椅子と、電源タップ類のみ。椅子は以前あったコンピュータ室からの流用で、机も余剰品を利用した」(布瀬川氏)

 2021年6月、戸田市とインテルは、STEAM Lab開設とともに「STEAM教育ならびに21世紀型スキル育成教育の推進に関する覚書」を締結し、共同研究を行っていくことを発表した。戸田市とインテルの連携は古く、2016年から戸田市が進めるアクティブラーニングに関する教育研修をインテルと行っていたという歴史がある。インテルは高度IT人材の育成に向けて教育にも注力しており、教員研修プログラム「インテルTeachプログラム」(現在は「インテル Skills for Innovation」) を提供。戸田市でもPBL導入時より活用されているという。

STEAM Labの入り口。インテルのほか、協力パートナーとして、リコージャパン、アドビ、アバロンテクノロジーズの名が並ぶ
STEAM Labの入り口。インテルのほか、協力パートナーとして、リコージャパン、アドビ、アバロンテクノロジーズの名が並ぶ

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【設備詳細】埼玉県戸田市「STEAM Lab」

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この記事の著者

相川 いずみ(アイカワ イズミ)

 教育ライター/編集者。パソコン週刊誌の編集を経て、現在はフリーランスとして、教育におけるデジタル活用を中心に、全国の学校を取材・執筆を行っている。渋谷区こどもテーブル「みらい区」を発足しプログラミング体験教室などを開催したほか、シニア向けサポートを行う渋谷区デジタル活用支援員としても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


森山 咲(編集部)(モリヤマ サキ)

EdTechZine編集長。好きな言葉は「愚公移山」。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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