企業と連携しながら「PBL」を推進する鴻巣市
「のすっ子未来教室」は鴻巣市立鴻巣中央小学校の旧コンピュータ教室を改装する形で、2022年11月に開設された。
鴻巣市では全国に先駆けて教育ICT基盤をすべてフルクラウド化し、ゼロトラストセキュリティや教職員用のPC統合といったICT環境を実現。GIGAスクール構想を支えるモデルケースとなる「鴻巣モデル」を構築した。
GIGAスクール構想後の教育現場では、テクノロジーやデータを活用して社会課題の解決を図り、新たな価値を創造する人材の育成が求められている。そこで、2024年度までの「鴻巣市学校教育情報化推進計画」では、新しい時代で活躍するために必要な資質・能力の育成を目指し、探究的な見方や自律的な考え方を働かせる総合的・教科横断的な学習を重視した。具体的には、児童生徒が主体的に仲間と協働しながらプロジェクトや課題解決に取り組むPBL(Project Based Learning)を取り入れ、その学習プロセスから将来の社会的課題を解決するために必要な知識・技能を学び、資質・能力を獲得することを目指している。
こうした計画を踏まえ、鴻巣市と内田洋行の連携協定では、PBLや21世紀型スキル育成を推進するための教育環境整備を目的に、鴻巣中央小学校をモデル校として2024年秋までの実証研究を行っている。同社はさまざまな体験を通じて啓発し合う未来の学習空間「Future Class Room(フューチャークラスルーム)」を開発しており、これまで大学附属の学校等でPBLに適した教室の形を研究・実証してきた。「のすっ子未来教室」にもその知見が反映されているという。