リプロネクストは、鹿児島大学教育学部附属小学校の英語教育向けにメタバース空間を制作したことを、6月13日に発表した。児童たちが、外国語科によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせながら、やりとりを工夫できることを目指し活用する。5月26日に同校で行われた「令和5年 鹿児島大学教育学部附属小学校 公開研究会」で、メタバース空間を使った授業を公開した。
メタバースはインターネット上で、自分自身の分身となるアバターを通じてコミュニケーションが取れる3DCGの仮想空間。同社はビジネスユースに特化したメタバース制作・開発を行っており、今回は小学校高学年の児童が、外国語の学習で使用するメタバース空間を制作した。
プラットフォームは、パソコンやスマートフォンからアプリレスで接続できる、NTTコノキューが提供する「DOOR」を使用している。空間は日常生活で馴染みのあるショッピングモールを再現し、フードコート・スーパーマーケット・観光案内所・フリースペースが用意されている。
児童たちはフードコートエリアで模擬接客をしたり、スーパーマーケットエリアで買い物をしたりと様々な楽しみ方ができる。また、アバターを介して「行ってみる」「触れてみる」といったアクションを起こすことが可能で、体験しながら学ぶことで学習内容の定着を図ることができる。
このメタバースは今後、外国語の授業の冒頭などで活用される。児童と教員が英語でコミュニケーションを取り、授業内容へとスムーズに移行するオーラル・イントロダクションのツールとして導入予定。
「外国語教育向けメタバース空間」の特長は以下の通り。
- パソコン、スマートフォン、VRヘッドセットでアクセスできるマルチデバイス対応
- 外国語の教科書でよく使われるシーンをメタバースに再現し、疑似体験を通してインタラクティブな言語学習が可能に
- フードコートエリアでは販売員/お客様の接客シチュエーションを体験外国人アバターに着せ替え可能
- 生徒の使用端末と学校のWi-Fi環境に合わせ、動作を軽くしスムーズな学習体験を提供
5月26日に鹿児島大学教育学部附属小学校にて「令和5年 鹿児島大学教育学部附属小学校 公開研究会」が行われ、外国語科の公開授業にて今回制作したメタバース空間が紹介された。
当日は、鹿児島国際大学の学生31名がフードコートの店員役として協力し、児童たちはお客さん役として英語で注文をした。なお、VRヘッドセットの使用に際しては、鹿児島大学教育学部附属小学校による管理のもと、安全に考慮した使用時間・環境で使用した。
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