オンライン授業に関するこれまでの記事
Q1:誰でもオンライン授業に入れてしまうの?
A:オンライン授業を実施する際に使用する Google Meet などのビデオ会議ツールは、参加者が各自指定された入り口からアクセスして使います。そこで疑問に思われるのが「誰でもオンライン授業に入れてしまうのか?」ということです。「授業とは関係ない部外者やほかのクラス・学年の児童生徒が入れてしまうのか?」と、セキュリティ面から心配の声をいただきます。これは Google Meet の設定によって異なります。
(1)Google Classroom のクラス内のURL
「Google Classroom」の各クラスには専用の Google Meet が設置できるようになっています(児童生徒に表示するかどうかは [︙] から変更可能)。児童生徒は「参加」ボタンを押すだけで Google Meet にアクセスでき、参加できるのはそのクラスのメンバーに登録されている児童生徒と先生方のみです。例えば、児童生徒の1人がイタズラで Google Meet のURLをほかのクラスの児童生徒に送っても参加できません。この方法は、一番閉じられた安全な開催方法です。
(2)先生が発行したURL
先生が発行したURL(Google Meet アプリや Google カレンダーなどから発行)を活用する場合、前述した Google Classroom のクラスメンバーでなくても参加が可能です。この場合、自治体の設定にもよりますが基本的には同一ドメインしか参加できず、同一ドメインを使用する自治体以外からはアクセスできない設定にしているかと思います。
Q2:URLを使って児童生徒だけで会話できるのでは?
A:よくある心配の声が「URLを使いまわして児童生徒だけでこっそり会話できてしまうのではないか?」というものです。これは「クイックアクセス」をオフにすることで解決できます。オフにすると、主催者である先生が Google Meet に入らない限り児童生徒は参加できなくなるため、例えば授業開始前に児童生徒だけで会話することはできません。
また、授業終了時は「会議を終了して全員を退出させる」を選択すれば、先生が Google Meet を退出すると同時に自動的に参加者全員を退出させることができるため、児童生徒が Google Meet に残ったまま会話することを防げます。
Q3:児童生徒がURLを発行できてしまう?
A:管理コンソールの設定で、児童生徒アカウントでのURL発行を不可にできます。管理コンソールから、児童生徒の組織部門に対し「ビデオ通話と音声通話の発信をユーザーに許可する」をオフに設定します。オフにすることで、児童生徒の Google Meet 画面では「ご利用のアカウントでは会議への参加のみ許可されています」と表示され、主催者としてURLを発行することができなくなります。
Q4:授業中は Google Meet をずっとつないでいるほうがよい?
A:連載第7回「オンライン授業の基礎【準備編】」で紹介した授業の配信形式にもよりますが、基本的にはつなぎっぱなしで問題ありません。途中退出する例としては、個人ワークなどをする際に「一度退出して時間になったら戻ってきてもらう」といった方法もあります。しかし、先生の想定通りに児童生徒が戻らず次に進めないことも多々あるため、基本的にはつないだままでよいと考えます。