自分の英語力に応じてレベルを調整できるデジタル教材
ここで活用されたのが、同校でiPadとあわせて導入された「ブリタニカ・オンライン中高生版」だ。
ブリタニカ・オンライン中高生版には、日本語の「ブリタニカ・オンライン・ジャパン」と、英語の「Britannica School」という2つの百科事典、さらに著作権処理済の画像データベース「Britannica IMAGEQUEST」が収録されている。オンラインで閲覧でき、インターネット環境さえあれば、端末の種類を問わずWebブラウザから利用可能だ。いずれも専門家が執筆・編集をしており、信頼性のある最新の情報を入手することができる。
生徒の一人、R.Nさんはオセアニアにある小国ツバルの担当となった。まずは、Britannica Schoolを使って、人口や首都などを調べるところからスタート。
「最初は国の基本情報を調べて、たくさん載っている図や写真から情報をどんどん集めていきました」(R.Nさん)
その際、重宝したのがBritannica Schoolに用意されている「Elementary」「Middle」「High」の3段階のレベルだ。それぞれ英語圏の小学生・中学生・高校生向けのレベルに設定されており、自分の理解度に合わせて3つのレベルを自由に切り替えることができる。R.Nさんも「少し内容が難しいと思ったらレベルを下げて、もっと詳しい情報を知りたいと思ったら上げる」といった使い方をしていた。
一方、ポルトガルを担当したY.Tさんは、基本情報を調査した後、経済についてじっくりと調べていった。「産業や経済を調べる際は数値が重要ですが、Britannica Schoolには細かい数値やグラフも掲載されていました。また、2021年の最新データだけでなく過去のデータも用意されていたので、近年の変化を比較できた点もよかったです」(Y.Tさん)
さらに「国について調べる際、インターネットではいろいろなサイトを探し回らないといけないのですが、Britannica Schoolには各国の基本情報から最新のニュースまで細かく掲載されているので、スムーズに調べられました」と、使いやすさを語ってくれた。
30分ほど個人で調べた後、同じ国や地域を担当する生徒同士が情報を交換し、取材に向けて打ち合わせなどを行った。
生徒たちは、調べる際にはiPadとBritannica Schoolをフル活用した上で、情報をまとめる際には用意されたプリントに書き込んでおり、デジタルとアナログをシームレスに活用している姿が印象的だった。
幅広い授業で活用できるブリタニカ・オンライン中高生版
ブリタニカ・オンライン中高生版は、百科事典と学習コンテンツを収録したオンラインのデジタル教材だ。各分野の専門家によって執筆された、日英合わせて29万以上の項目が掲載されている。専用アプリが不要のWebブラウザ版のため、学校はもちろん家庭や校外での利用もできる。同時アクセス数は無制限で、多人数での協働学習でも利用しやすい。
今回の授業で利用した英語版のBritannica Schoolは、英語圏の学生向けに作られた百科事典で、ネイティブの専門家が執筆・編集を行っている。一部の英単語にはリンクが張られており、クリックするとその項目を解説したページをすぐに表示することができる。また、単語の発音を音声で確認できる機能もあるため、英語4技能の学習にも役立つ。
そのほか、日本語版の百科事典ブリタニカ・オンライン・ジャパンも用意されている。いずれの百科事典も定期的な更新で最新の情報を参照することができ、豊富な項目から、国際年鑑や統計情報まで、英語以外の探究学習やSTEAM教育などにも幅広く活用することができる。
さらに、学習に役立つ画像・イラストのデータベース「Britannica IMAGEQUEST」も利用可能だ。350万点以上の著作権処理済みの画像や写真が収録されており、教材やレポート作成といった教育目的にのみ使用できる素材のため、安心して使うことができるのが特徴だ。