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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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高度人材育成事例(プログラミング教育)(AD)

高校生もプロから直接指導を受けられる! 1年続くセキュリティハッカソン「SecHack365」の魅力

学校生活との両立を実現! 先生のサポートがうれしかった

──SecHack365は長期間のハッカソンで、お忙しい時期もあったかと思います。学校の授業と両立する際はどのようなことを心がけていましたか。

藤原:確かに2~3カ月に1回、金曜日に公欠を取り土日も合宿、日曜日の夜に帰宅し、翌朝には学校に行く……というのが1年間続いたので、なかなかハードではありました。期末考査と重なったときもあり、勉強と両立させるのも大変でした。通学時間はドキュメントを読む時間にあてたり、学校の休憩時間には発表や実装を考えていたり、SecHack365も学校も、両方とも全力で突っ走ったという感じです。

 だからこそ燃え尽きないように、あえて「何もしない日」として好きなことをする日も作っていました。一日中寝ていたり、ほかのプログラミングをしていたり。でも、学校の行事にはほぼ参加できていますし、日々の授業でも困ったことはなかったですね。

玉田:私はオンラインでの参加ということもあって、時間的にはまだ余裕があったと思います。私の場合は公欠もほとんど取ることはなかったですし、3年生ということで学校の課題も少なめでした。ただ、土日はSecHack365関連の予定で埋まることが多く、発表日ギリギリまで課題をやっていることもあったので、計画性を持って取り組む重要性を認識しました。

 実は、受験生でもある3年生ということで、参加には少し躊躇した部分もあったのですが、こうした機会はそうそうないぞと、思い切って応募しました。また高校がちょっと特殊な学校で、AO入試や指定校推薦などで進路を決める生徒も多く、ある意味「受験勉強だけに集中しなくてもよい環境」だったことも、背中を押すきっかけとなりました。結果として貴重な体験になりましたし、無事に指定校推薦で希望する大学にも入れたので、どちらも諦めないでよかったと思っています。

──当時通っていた高校の担任の先生や部活の顧問の先生など、身近な先生からのサポートやアドバイスはありましたか。

藤原:普通科の高校だったこともあり、もしかすると学校としては勉強に集中してほしいという思いもあったのかもしれません。でも、担任の先生が情報系に詳しい方で理解があり、相談したところすぐに調整してくれて、公欠もちゃんと認めてくれました。学校行事でもいろいろ配慮してくださったようで、ほとんど支障はありませんでした。

玉田:私も先生に応募を相談したら、すぐに「やってみるといいよ」と背中を押してくれました。その後も直接的なアドバイスがあったわけではありませんが、学校行事とSecHack365の作業が重なって忙しい時期に「がんばってるね」と気遣ってもらえたときはうれしかったです。高校が技術系なのと、先輩にも受講生がいて前例もあったことで、外部のハッカソンへの参加が校外活動として当たり前になっていた面もあると思います。

一生の宝物になる経験、第一歩を踏み出して!

──高校生でSecHack365に参加するにあたり、不安もあったと思います。経験者として、今まさに参加を検討している高校生と、そうした高校生の身近にいる先生へメッセージを頂けますか。

玉田:まず高校生の方には、ぜひとも参加をすすめたいですね。特に情報工学に興味があるけれど、学校生活の中で周りに相談できる人がいないという人は、絶対に応募したほうがいいと思います。

 受講生にもいろいろな人がいますが、トレーナーも大学の先生や企業の第一線で働いているエンジニアの方など本当にさまざまで、そうした人と出会って話をして、広い世界を垣間見ることにより、視野が大きく広がるのは間違いありません。ですから先生方にも、そのような生徒さんがいたらすすめてほしいですし、迷っていたら後押ししていただければと思います。

藤原:SecHack365は、ソフトウェアエンジニアや研究者として第一歩を踏み出す大きなチャンスだと思います。セキュリティというテーマは、もしかするとちょっと敷居が高いかもしれませんが、でも実際にプログラムを経験すると興味が湧きますし、そこを軸にしてAIなどの最先端の技術にも触れられます。また、そこまで難しく考えずとも「なんとなく面白そう」と思えたのなら、まずは思い切って応募してみてほしいです。きっと、新しい出会いがあるのではないでしょうか。

 実際、私も締め切りの数日前にSecHack365の存在を知って、申し込んだのはギリギリでした。熟考や検討をする時間もなく、好奇心と勢いで飛び込んだんです。その結果、普通の高校生活では経験できないことを経験できて、それは今の自分のアドバンテージにつながったと感じています。

 玉田さんも工業系の高校の生徒で、私もプログラミングの経験者で、応募には一定の知識がないと厳しいのではないかと思われるかもしれませんが、その人それぞれの知識レベルや興味関心に応じて得られるものは違います。だからこそ、その時点では情報工学にさほど詳しくなくても、強い興味関心がある人であれば、参加することで有意義な時間を過ごせますし、大きく成長できるはずです。

──お2人のお話をきっかけに「SecHack365」へ応募して、新しい世界を体験する方が出てくることを期待したいですね。そして、お2人のこれからのご活躍も楽しみにしています。本日は、ありがとうございました。

お2人の担任の先生から見たSecHack365

 玉田さん、藤原さんがSecHack365に参加していた当時の高校の先生にもお話を伺った。

玉田さんの担任の先生:東京工業大学附属科学技術高等学校 山口正勝先生

──玉田さんがSecHack365に挑戦するにあたり、どのようなサポートやアドバイスをされましたか。

 興味を持ったことや、これから必要となると考えた事柄に対して、積極的に取り組む姿勢を持っている生徒であったので、受講に際しての相談を受けたときは、「(時期的に)時間の使い方を工夫すること、加えて、自己管理をしっかりと行うこと」を伝えて背中を押してあげただけです。

──先生から見て、SecHack365参加前後で玉田さんにどのような変化がありましたか。

 在籍中におけるクラブ活動や「課題研究」という授業(アクティブラーニング)において、自作のロボットを動かすための制御プログラムを作成する機会がありましたが、受講していた「表現駆動コース」で課せられる「自ら創造力を発揮して取り組む」という経験により知識や技術が蓄えられ、実際のプログラミングに生かされているように感じました。

藤原さんの担任の先生:関西高等学校 江尻宏紀先生

──藤原さんがSecHack365に挑戦するにあたり、どのようなサポートやアドバイスをされましたか。

 SecHack365のプログラムに参加することは、貴重な課外活動の機会であり、学校活動だけではなかなか得ることが難しい知識やスキルを本人が習得することができると思い、学校側としてもしっかりバックアップしていく旨を本人に伝えました。また、SecHack365のプログラム実施日が、本校の定期考査実施日と重なっている日が一部ありましたが、本人の不利にならないように成績算出について配慮するようにしました。

──先生から見てSecHack365参加前後で藤原さんにどのような変化がありましたか。

 SecHack365に参加して、専門の知識やスキルの習得はもちろんのことですが、それ以上に他者と接する際に必要な傾聴や共感が以前よりできるようになったと私は感じました。本人のこの変化は、SecHack365内のコミュニティに参画し、そこで人間関係を構築しながら、協働して課題解決に実際に取り組んだ経験によるものだと思います。

──学校の教科「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」において、SecHack365のような長期ハッカソンの取り組みに期待することはどのようなことですか。

 学校の教科「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」を履修し、その授業で得た興味関心や知識・スキルなどを活かして、生徒が実際に課題解決に挑戦する機会を創出するなど、教育現場と連携しながら仕組みをつくっていってもらいたいと考えています。

 特に、長期ハッカソンの取り組みでは、専門知識やスキルを持ったトレーナーの存在は大変意義があるものだと思います。

「SecHack365」2022年度受講生を募集! 応募期間は5月10日の12時まで

 2022年度はオンラインと対面を組み合わせたハイブリッド形式で開催予定です。2020年度、2021年度で得られたオンライン開催のメリットや知見は生かしつつ、実際に会うことで生まれる長期ハッカソンならではのコミュニケーションや、互いに刺激し合える環境の実現を目指します(対面形式は任意参加)。集合イベントは、比較的受講生が多く、交通の便がよい関東・関西近郊での開催を予定しています。

募集要項

  • 申込期間:4月19日(火)14時~5月10日(火)12時
  • 結果通知:5月30日(月)までに、合格者へメールにて通知
  • 応募資格:日本国内に居住する25歳以下の学生・社会人(1997年4月2日以降に生まれた方)
  • 募集人数:40名程度
  • 参加費用:受講費用・指導費用は無料。集合イベントを実施する場合、イベント参加のための交通費・宿泊費等の実費相当分は参加者負担となります(学生[※1]および収入がない方[※2]は全額補助)。

[※1]学生とは学校教育法に規定される学校に在籍する方が対象です。

[※2]収入がないことの証明が必要です。

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

エディター&ライター。児童書、雑誌や書籍、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ライティング、コンテンツディレクションの他、広報PR・マーケティングのプランニングも行なう。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


森山 咲(編集部)(モリヤマ サキ)

EdTechZine編集長。好きな言葉は「愚公移山」。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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