AnyConnecT(エニーコネクト)は、Cloudflareのネットワークを活用した教育機関向けの無償DNSサービスの提供を開始したことを、12月15日に発表した。

同サービスは、既存のDNS環境と完全互換性があり、ネットワークの構成や設計を見直すことなく導入できるのが特徴。教育現場でのサイバーセキュリティ対策と通信状況の可視化を、永年無償で支援する。
背景には、教育機関を狙ったサイバー攻撃は高度化・巧妙化している一方で、予算制約や専門人材の不足、既存ベンダーとの契約やネットワーク構成の複雑さにより十分な可視化・対策が進んでいない現状がある。これに対し、CloudflareのDNS基盤を活用することで、導入負荷を抑えながら実効性の高い可視化とセキュリティ向上を実現する。
現在利用中のDNS設計やIPアドレス体系を変更せずに導入が可能であり、学内システムやクラウドサービスとの互換性も維持される。また、導入時には既存のネットワークベンダーやSIerとの調整に同社が同席するなど、既存契約・運用との共存を前提とした支援を行う。
利用する教育機関には、初期費用および月額費用を永年無償で提供し、DNSの管理権限も付与する。これにより、学内外の通信量の傾向や不審なアクセス・マルウェア通信の兆候、DDoS攻撃の検知、時間帯・端末種別ごとのトラフィック分析などが可能となる。
同社は今後、DNS可視化を起点として、Webアクセス制御やゼロトラストネットワークの構築、教育機関向けSOCとの連携など、教育現場のDXを段階的に支援していく予定である。
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