「教える」のではなく「提案する」
D-SCHOOLでは以上の3つの観点を踏まえ、マインクラフトを教材に用いたコースを制作していくことに決めました。前回の記事でもお伝えしたとおり、マインクラフトはゴールのないゲームです。「こう遊ばなければならない」といった決まりはありません。モンスターと戦ってアイテムを集めたり、建物や絵をつくったり、さらには音楽を奏でるといった自由な遊び方で楽しめるのが大きな特徴です。北欧では言語や算数の授業、まちづくりの場面でもマインクラフトが使われている事例があります。
日本でも、ユーチューバーやお笑い芸人のおかげで知名度が上がり、ゲーム機に移植されるなど、子どもたちからの人気も高いマインクラフト。自由度もすさまじく高く、これをどうにかプログラミング教育の教材として活用できたら思い、生まれたのがD-SCHOOLの「マイクラッチコース」でした(D-SCHOOLのマイクラッチコースは全国にライセンス提供もしています)。
コースでは、初めに完成形の例を提示して、「今回の課題を理解するとこんなことができるようになりますよ」と伝えています。それから課題に取り組んでもらい、その理解度チェックとアウトプットの練習として、自分なりにプログラムをカスタマイズする時間を設けています。自分のプログラムを説明したり、他の人のプログラムを見たりすることで、モチベーションが高まるようにしています。
また、指導のときに答えをそのまま教えることはしないようにしています。全部教えてしまうことは、子どもが成長するチャンスを奪ってしまうことになります。自分で考えて、基礎的な問題から応用的な使い方をひらめいてもらうプロセスが、論理的な思考を育みます。いじわると言われるかもしれませんが、ヒントだけしか教えてあげません。
その代わりに、提案はたくさんしてあげます。「ここをちょっと変えてみない?」「こんなのつくってみない?」など、さまざまな提案をしてあげることによって、さらに子どもたちの創造力を引き上げ、それを実現する力を得られるようになっていくと考えています。
「楽しく学ぶ」が今後のスタンダード
先日、D-SCHOOLでは毎年恒例のクリスマスパーティーが開催されました。コースの中では定期的にシェア(プレゼンテーション)の時間を設けていますが、クリスマスには集大成として、生徒以外にも親御さんや教育関係者を招いて発表会を開催しています。作品を友達や家族にプレイしてもらったり、説明をしたりすることで、子どもたちに伝える力や自信をつけてもらうことが目的です。
メインイベントは、子どもたちが自ら作成したビンゴゲームです。今年はマインクラフトに登場するブロックでビンゴができるプログラムをつくり、大いに盛り上がりました。その他にも、バトルロボを戦わせるコーナーや、Scratchでつくったクリスマスがテーマの作品、マインクラフトの世界で作成した作品の展覧会など、それぞれの生徒が輝く瞬間をつくることができたと感じています。
主役である子どもたちが前のめりに楽しく学べる環境を通して、プログラミング的思考が身についていき、子どもたちは自分で成長していきます。そんな環境をこれからも全力でつくってまいります!
D-SCHOOLオンラインで学ぶマインクラフト×プログラミング
D-SCHOOLのプログラミングコースは全国に広がっています。エンタメ性にあふれた映像教材を使いながら進めていくコースを通して、楽しい学びが広がるお手伝いができればと考えております。全国に提携校も増えており今後も楽しく学べる環境を広げていければと考えております!