角川ドワンゴ学園 N高等学校(以下、N高)は、同校の2020年度大学合格実績および生徒の進路に関する発表会を、3月23日にオンラインで開催した。
来月、設立6年目を迎えるN高は、開校当初からオンライン教育を軸にした「ネットの高校」として成長を続けてきた。生徒数も年々増加し、現在は1万8000人を超える。
発表会には角川ドワンゴ学園の理事を務める夏野剛氏が登壇。「N高は大学進学のための学校ではない。しかし『スポーツで世界大会に出る』といったほかの目標と同じように、『この大学に入りたい』という生徒の気持ちを応援したい」と前置きし、同校の2020年度の合格実績を発表した。
まず国立大学には、東京大学へ4名、京都大学へ1名をはじめとした、計37名が合格。さらに公立大学へ15名、医学部医学科へ8名の合格者を輩出した。
また、早稲田大学や慶應義塾大学をはじめとする有名私立大学にも多くの生徒が合格。海外大学36校へ進学する生徒もいるという。
昨年比では国公立大学が23名から52名と約226%、医学部医学科へは3名から8名の約266%、海外大学は12校から36校へと300%の合格者増加となった。
発表会には今年N高を卒業する生徒2名も登場した。1人目のてつさんはN高の部活である起業部や、独創的なアイデアや卓越した技術を持つ17歳以下の学生を支援するプロジェクト「未踏ジュニア」にも参加。来月には慶應義塾大学の環境情報学部へ入学する。
2人目のMさんは東京大学 理科二類へ合格。農学部がある国立大学は少ないことから東大を目指したという。
夏野氏は「N高が実現したいのは、生徒がその時点で最もいいと考える道に進めること。2人とも自分にぴったりの学校を選べたことがすばらしい」と語った。
てつさんもMさんも、N高へは高校生活の途中で転入。N高の良かった点として、てつさんは「興味があるプログラミングについてしっかりと学べたことがうれしい。受験ではAO入試対策として手厚いオンラインサポートを受けることができてありがたかった」とふり返る。Mさんは「全日制の高校だと拘束時間が長かった。N高は時間を自由に使うことができ良かった」とコメントした。
来年度は2つ目の学校であるS高等学校も加わり、さらにスケールアップするN高・S高。夏野氏は「私たちは大学進学だけでなく、さまざまな道を許容する学校であることがポリシー。皆さんのやりたいことを全力でサポートするので、ぜひN高とS高に来てほしい」と語った。
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- 2021/03/24 12:47 記事公開時、大学の名称表記の一部に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。
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