カヤックは、高崎商科大学と共同で、社会が求める能力と大学教育、高校教育を結びつける育成型新入試「総合型選抜 探究・ブレインストーミング型」を開発したことを、9月1日に発表した。同入試は、2021年春に卒業予定の高校3年生をおもな対象とする、10月17日の商学部経営学科の入試に初導入される。
「総合型選抜 探究・ブレインストーミング型」は、文部科学省が推進する「高大接続改革」および「大学入試改革」を契機に、カヤックの人事部と高崎商科大学が2019年6月から共同で開発してきたもの。従来の大学入試における面接や筆記試験、プレゼンテーション試験などとは異なり、経営学科が求める常識にとらわれず柔軟な発想で未来を切り拓く人物像とその能力を評価することを目指している。
同入試では、筆記試験などでは測りきれない受験者本人の「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を大きく評価すべく、ブレストとその振り返りを行うワークを組み合わせた「ブレインストーミングプログラム」を取り入れている。試験全体の65%の評価を同プログラムで行い、残り35%を集団面接やペーパーテストで評価する。
同入試の開発は、高崎商科大学の学生の学修成果を分析するIR (Institutional Research)部門、教育課程を編成する教学部門、入学試験を担当する入試部門、企業において採用・育成を専門とするカヤックの人事部によって行われている。単なる入試ではなく入学後の大学教育や、社会・企業が求める資質能力の視点をも反映させた入試となっている。
高崎商科大学の教職員は、すでにカヤックによるブレスト研修を受講しており、今後はゼミナールやグループワークを取り入れた授業での活用を予定する。
高崎商科大学商学部経営学科では、革新的な企業と連携した経営人材教育「3.5本の矢プロジェクト」を6年前から継続的に行う。電通、アドビ、楽天、すかいらーくといった、新たな発想で社会課題を解決する企業と協働し、学生の主体性やクリエイティビティを高めるための課題解決型プロジェクトを多数実施している。同入試でも、経営学科の教育によって伸びる人材を見極め、評価することが期待される。
同入試では、ブレインストーミングプログラムを通して主体性(ドライバー資質)、多様性(ラーニング資質)、協働性(フォロワー資質)、創造性(クリエイティビティ資質)の4つの視点から「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を総合的に評価する。受験生には、その合否に関わらず全員に4つの視点から評価内容のフィードバックを行う。
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