NTTコミュニケーションズ(以下、NTTCom)とレノボ・ジャパン(以下、レノボ)は、GIGAスクール構想をサポートする小中学生の学習向けパソコンと、クラウド型教育プラットフォーム「まなびポケット」、端末管理ツールの3点をパッケージ化した「GIGAスクールパック」を共同で開発、3月3日より申し込み受付を開始した。本稿では同日に行われた記者発表会の模様をお伝えする。
児童生徒1人1台コンピューターを実現するべく、2019年12月に文部科学省から発表されたGIGAスクール構想。「個別最適化された学び」「創造性を育む学び」など、さまざまな効果が期待されている。その実現をサポートするGIGAスクールパックでは「端末」「クラウド型教育プラットフォーム」「端末管理ツール」の3点が一括で提供される。想定販売価格は端末1台につき4万4990円(税込)と発表された。
GIGAスクールパックの構成内容
端末
Windows 10を搭載した「Lenovo IdeaPad D330」と、Chromebookの「Lenovo 300e Chromebook 2nd Gen」の2種類から選択できる。なお、いずれの端末もGIGAスクール構想の標準仕様に準拠している。
クラウド型教育プラットフォーム「まなびポケット」
「まなびポケット」はNTTComが提供するクラウド型教育プラットフォーム。基本機能であるシングルサインオンや学習履歴管理などに加え、授業支援システム「schoolTakt(スクールタクト)GIGAスクール版(3年利用ライセンス)」や個別学習サービスの「eboard(イーボード)」が提供される。さらに授業記録システム「BANSHOT(バンショット)」やオンライン研修もセットになっており、教員向けの支援も充実している。
端末管理ツール
Windows PCでは「Intune for Education」と「Windows Autopilot」の組み合わせが、Chromebookでは「Chrome Education Upgrade」がそれぞれ提供され、端末の設定やセキュリティ管理などを一括で行うことができる。
特別学習コンテンツ
レノボと東京書籍が共同開発した学校用のWeb教材「みんなでプログラミング」(2020年8月より順次提供)と、Webブラウザから利用可能なアドビのクリエイティブツール「Adobe Spark(アドビ スパーク)」も含まれている。
さらに子どもたちが使うことを想定した、最長5年間の保守サービスやバッテリー交換など、運用支援サービスがオプションとして提供される。
利活用を推進するため、端末とコンテンツを一括して提供
2017年より教育機関向けのデバイスを提供し続けてきたレノボ。K-12(小・中・高等学校)市場において世界シェアNo.1を誇る。発表会に登壇したレノボ・ジャパン 執行役員副社長の安田稔氏は「GIGAスクール構想実現のため、レノボは3つのコミットを実施する」と説明。1点目は「1人1台時代に向けて必要十分な端末を低価格で提供」すること、2つ目は「クラウドをフル活用し教職員の負担を軽減しるための提案」をすること、最後に「利活用率を向上させるための教育コンテンツを含めた提案」を行うとした。
また同じく2017年より「まなびポケット」を提供してきた、NTTコミュニケーションズ 代表取締役常務取締役の菅原英宗氏は「GIGAスクール構想は教育を変えていくトリガーのひとつになり得る」とし、「環境を用意するだけでなく利活用を推進するためのソリューションを提供していきたい」と語った。
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