中国・レノボは、世界10カ国を対象にテクノロジーが日常生活と社会に与えるインパクトについて調査を実施し、その中から教育分野における調査結果を、8月1日(現地時間)に発表した。
同調査は、日本・アメリカ・メキシコ・ブラジル・中国・インド・イギリス・ドイツ・フランス・イタリアの、のべ1万5226名を対象に3月~4月にかけて行われている。
調査対象のうち75%の保護者が、子どもが学校の宿題を保護者に手伝ってもらわずネットで調べていると回答した。とりわけ、インド(89%)と中国(85%)では、近年子どもの学習を支援するためにテクノロジーを利用する保護者が増えている。この傾向がもっとも低かったのはドイツ(54%)で、日本(70%)は10か国中5番目だった。
一方で、60%の保護者が子どもの宿題を手伝う際に、ネットで調べたにも関わらず、答えを前から知っていたふりをしたことが、少なくとも一度はあると答えている(日本は56%)。この傾向は、数学(45%)、科学(38%)、地理(36%)、外国語(35%)で多く見られた。
なお、日本では数学が16%、科学が16%、地理が18%と、いずれも10か国中最小で、「子どもの宿題の手伝いにスマートデバイスやネットを使ったことがない」と回答した比率は25%と調査国中で最大となっている。
世界中の回答者の83%が、教育分野におけるテクノロジーの進歩が子どもたちの学業成績向上の一助となっていると回答しており、働く保護者の84%がテクノロジーのもたらす恩恵によって、働き続けることと家族とのつながりを保つことを両立できていると答えた。
そのほか、85%の保護者はスマートデバイスやネットの使いすぎが子どもを依存状態にすると考えており(日本は79%)、72%の保護者が子どもの社交性に影響を及ぼしかねないと考えている(日本は62%)。
その一方で、73%の保護者がテクノロジーは子どもたちが将来、学習と問題解決を自立してできるようになるための手助けとなると考えており、この考えはアメリカでもっとも低く(59%)、日本でも低い(62%)のに対して、インドでもっとも高い(91%)。
また、世界の41%の若者は自分たちが関心を持つテーマや社会的な問題を見つけるためにテクノロジーが役立っていると答えているほか、全世代の49%が、教育における将来の課題を解決するためにテクノロジーが「非常に重要である」と回答した。
ただし、日本ではテクノロジーが自身の関心や社会問題に役立っていると答えた若者は30%に留まり、教育における将来の課題を解決するためにテクノロジーが「非常に重要」と考える人は29%で10か国中最低となっている。
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア