アライドテレシスは、同社の製品・サービスが埼玉県の三芳町教育委員会において採用されたことを、12月12日に発表した。

三芳町教育委員会が同社の製品・サービスを採用した背景には、通信遅延や接続不良により、一斉学力検査や授業に影響が出ていたことがある。回線構成の複雑化による運用負荷の増大、障害原因の特定に時間を要する運用体制も課題となっていた。
今回、同社製品を採用する決め手のひとつには、学校に寄り添った段階的な導入設計がある。さらに、Allied SecureWANでの通信帯域の強化、Wi-Fi 6と光VPNによる高速・安定通信も評価されている。
三芳町教育委員会に導入されたのは、SASEサービス「Allied SecureWAN」、光回線サービス「アライド光」、Wi-Fi 6対応無線LANアクセスポイント「AT-TQ6702 GEN2」、統合ネットワーク管理ソリューション「AMF PLUS」、ネットワーク管理ソフトウェア「Vista Manager EX」、運用支援サービス「Net.Monitor」となっている。
「Allied SecureWAN」は、クラウドUTMと拠点間/インターネット接続を統合したSASEサービス。ローカルブレイクアウト環境にも対応し、安全かつ効率的な運用を実現する。また、ゼロトラスト環境に適した構成をクラウド上で集中管理できる。
「アライド光」は、光回線(フレッツ光ネクスト/クロス相当)とVNE(インターネットサービスプロバイダ)、設定済みルータ(コールドスタンバイ機付き)をセットにしたサービス。同サービスには、回線手配から機器提供・監視まで含まれており、導入や運用の負担を大幅に軽減する。
「AT-TQ6702 GEN2」は、IEEE 802.11ax 8×8ストリームに対応。最大4.8Gbpsの大容量・高速化を実現した2.4GHz帯と5GHz帯の同時使用が可能な2ラジオ搭載の無線LANアクセスポイントとなっている。
そのほか「AMF PLUS」では、ネットワーク上のデバイスやトポロジー情報を自動的に収集・検出し、その状態を一元管理して障害時の自動復旧を実現する。「Vista Manager EX」では、ネットワーク上から収集した情報を可視化・監視して、トラブルの早期発見を支援する。さらに「Net.Monitor」では、ITインフラを24時間365日体制で運用監視し、問題発生時は即時通知と迅速対応を可能にしている。
これらの製品・サービスの導入によって、Wi-Fi 6対応無線LANアクセスポイントへの更新と「Allied SecureWAN」の通信帯域拡大が行われ、大量アクセス時でも途切れにくい高速・安定通信が実現した。とりわけ一斉学力検査といった、多数の端末が同時にアクセスする場面でも通信が途切れにくくなったため、全校で安心してICTを活用できる環境が整った。
あわせて、「アライド光」により通信経路を冗長化し回線管理を一元化した。「AMF PLUS」を活用した機器の一元管理と「Vista Manager EX」による可視化を組み合わせたことで、障害対応や設定変更が効率化。現場と教育委員会の運用負担が大幅に軽減されている。
さらに、「Net.AMF」と「Vista Manager EX」を活用してクラウドを管理。これにより、教育委員会が全校ネットワークを一元的に監視・制御可能な体制を実現した。「AWC」を用いた無線LANの自動調整や「Net. Monitor」による遠隔監視も組み合わせて、障害発生時の切り分けや復旧が迅速化している。これにより学校ごとの対応負担が軽減され、運用の効率化が進んでいる。
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
