インヴェンティットは、同社が提供するモバイルデバイス管理サービス(MDM)「mobiconnect」の最新バージョン(Ver.31.17)を、12月8日にリリースした。同バージョンでは、教育現場での管理業務を大幅に効率化し、端末の円滑な運用を実現するための新機能が追加されている。
「GIGAスクール構想」にもとづき、教育現場のDXは加速度的に進んできた。学びの場でのICT活用はさらに広がりを見せ、加えて教職員の働き方改革にもデジタル技術が重要な役割を果たしている。
一方で、ICT環境の整備や管理に伴う業務負担が新たな課題のひとつとなっている。「GIGAスクール構想第2期」で必須となったMDMにより負担は軽減されるものの、運用は年々複雑化していく傾向にある。年次更新をはじめ今後の運用負担が未知数なこともあり、不安を感じている担当者も少なくない。
また、深刻な教員不足が叫ばれる中、最大限のリソースを子どもたちの教育に充てるためには、ICT業務負担をできる限り減らしてスムーズな運用が行えるよう整備することが急務となっている。
これを受けて、同社は「APNs証明書更新機能」と、UIv3のmobiAppsオンデマンドアプリにおける「アプリ検索機能の拡張」を実装した。このアップデートにより教育機関での運用負担が軽減され、より快適な学習環境を提供できる。
加えて、法人向けにAndroid端末向けの「デバイス保護機能の無効化」や、Windows端末向けの「Windows Agent非通信状態への対策」を追加した。
今回の機能アップデートでは、以下の課題を解決することを目指している。
証明書管理の煩雑さが解消され、管理負担が軽減
APNs証明書更新機能を追加したことにより、毎年発生するAPNs証明書の更新作業を、ユーザー側のみで完結できるようになる。これまで発生していた、各種キーファイルの連絡のやり取り、証明書の登録やキャッシュクリアなどの煩雑な作業がなくなるため、作業負荷軽減が期待される。
必要なアプリを素早く見つけ、業務効率をアップ
UIv3のmobiAppsオンデマンドアプリにおいて、すべてのグループ・オンデマンドリストをまたいだ横断的な検索ができる。また、アプリ名の部分一致による検索が可能となった。必要なアプリを素早く見つけられ、授業準備や管理業務の効率化が期待される。
Android端末の管理をよりスムーズに
デバイス利用制限で「デバイスの保護」機能を制御できるように対応した。端末初期化時に端末使用者のGoogleアカウントのパスワードがわからないことでAndroid端末の「デバイスの保護」機能を解除できなくなる問題が解消される。
ネットワーク状態を探知し、紛失・盗難リスクから守る
Windows Agent端末において、ネットワークと接続されていない状態が続いた場合に端末をロックまたは初期化する機能を追加した。端末の紛失・盗難時における情報漏えいリスクを低減することを目的としている。ロック、初期化の動作は、紛失時対策の「リモートロック」および「遠隔初期化」と同じものとなる。同機能の提供にあたり、遠隔設定フィーチャーセットに「Windows Agentロック・初期化設定」が新規追加される。
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