ミエタは、学校現場の探究的な学びに関する授業カリキュラムの策定サポートや、進路指導の支援員を派遣する「探究・進路指導コーディネーター派遣事業」を2025年度から本格展開することを、11月18日に発表した。また事業の本格展開に先駆け、2024年12月~2025年2月の期間限定で来年度以降のカリキュラム策定・運営に課題感を持つ教職員の、学校運営サポートに関する無料相談を10校限定で実施する。
探究学習カリキュラムの策定において、これまでは外部講師の選定・調整や地域行政などとの連携を教職員が普段の業務に加えて対応していた。同サービスは特に実社会との連携(社会連携)を中心に、探究学習全体を事務局的にサポートすることで、より発展的な教育機会を提供することを狙いとしている。また、総合型・学校推薦型選抜入試対策指導に関しても幅広く受け持つことが可能となる。
2022年度から全面実施となる新学習指導要領に基づき、「総合的な探究の時間」などにおける問題発見・課題解決的な学習活動の充実が図られる動きが全国で広がっている。また2023年度入試では、総合型選抜と学校推薦型選抜を合わせた入学生が過半数に達するなど、探究的な活動を通じて身につく能力・資質などを大学入試などで評価する取組が求められる動きも加速しており、進路を見据えた探究的な学びの時間の授業設計も大きな課題となっている。さらに、多種多様な業務の遂行を求められる教育現場では人手不足問題や働き方改革問題が逼迫しており、教育現場だけでなく今後は外部人材などを活用した一層の改善が求められている。
同社は、探究的な学習プログラム提供と、進路・キャリア選択のサポート提供を両軸としている。各分野のフロントランナーを講師陣に迎え、現実の社会課題を生徒とともに解決し社会実装することを目指すプログラムを提供しており、大学入試の動向を踏まえた生徒の進路やキャリアにつながるプログラム提供も行っている。これまでのプログラム開発の実績と豊富なプログラム・講師陣を持つことで、コモディティ化された探究学習の提供ではなく、それぞれの学校のカリキュラムに合わせた総合的なソリューションを提案できる。
これまで60校を超える全国の小中学校、高等学校に対して独自の探究学習プログラムの企画・運営を行ってきた同社には、多くの教育現場から「学校の特色に合わせた探究学習のカリキュラムを運営したいが、外部連携のノウハウが不足している」「一般入試と推薦/総合型選抜入試を並行して指導する必要があり、負担が増えて十分な指導の時間を設けられていない」などの声が多く寄せられてきた。このような声に応えて、これまで一部の学校に対して実証的にサービス提供を行ってきたが、今後は教育現場の働き方にさらなる改革が熱望される昨今の状況を受け、より多くの学校を支援できるよう、サービス提供体制を強化した。
同事業では、カリキュラム策定のプロフェッショナル人材「進路指導・探究コーディネーター」を実際に学校に派遣し、以下の2領域において質の高い教育機会の創出と教職員の業務効率化に貢献する。
1.カリキュラム改定支援・探究コーディネート
- 学校の特色に合わせた教育を形作るため、探究学習に関するカリキュラム全体像や方向性の改定を実施
- 金融教育、STEAM教育、アントレプレナーシップ教育などを幅広く対応可能
- スクールポリシーの改訂支援、育成する生徒像やコンピテンシーの検証、改訂も可能
- 修学旅行、訪問研修などの体験学習を探究学習の機会とする計画、運用をサポート
- 複数年間にわたる探究学習の流れの策定、各単元の授業計画・運営をサポート
- 授業計画、講演者との調整、学校関係者への説明・調整を丸ごとサポートすることで大幅な業務改善が可能
2.進路指導・大学入試対策指導支援
- 最新の入試動向に精通していることで、各学年での進路指導の授業計画・運用をスムーズに支援
- 大学入試に向けた学年全体対象の講義や訪問研修などを丸ごと実施可能
- 集団または個別指導形式で、生徒一人ひとりに応じたきめ細やかな小論文、志願書などの対策指導が可能
なお同事業の展開開始に先駆け、2024年12月~2025年2月に10校限定で授業のカリキュラム構築に関する相談会を無償提供・参考資料の送付を行う。また、2024年度中に改定・公開が必要なスクールポリシー関係の相談にも対応する。相談会の参加・参考資料請求には専用フォームからの申し込みが必要となる。
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